8月の中旬、江ノ島にほど近い腰越にあるにある小動神社へと参拝に行ってきました。
小動岬という岬にある神社で境内にある見晴台からは江ノ島を見渡せる絶景スポット、パワースポットにもなっています。
夏の小動神社の様子を写真を添えて紹介します。
小動神社の参道と鬼子母神
小動神社は鎌倉から江ノ島・茅ヶ崎方面へと向かう海岸線の国道134号線に面して建っています。
小動神社 一の鳥居
一の鳥居は大きく立派な石の鳥居です。注連縄も綺麗なものがかかっていました。
小動神社の鬼子母神
鳥居をくぐる前に左側を見るとお社とも御堂とも見える建物があります。
建物に近づいて鈴の後ろにある扁額を見ると「鬼子母神」と書かれていました。
「子育て・子授けの神様 / 日蓮宗の守護神」とも書かれています。
なぜここに鬼子母神が祀られているのかは謎ですが、合祀した諏訪神社と関連しているのかな?と想像は出来ます。
合祀した諏訪神社は元々は、東漸寺(日蓮宗)の中にあったと言われているので、日蓮宗の守護神としての鬼子母神もここに置かれたのかな?と。
鳥居の右側には立派な「小動神社」と刻まれた社号標が建っています。
小動神社のお仮屋
小動神社の鳥居から見て気になるのが左側に建っているガレージのような建物です。
最初に「お仮屋」と書かれた表札のような板が取り付けられており、続いて「下町・神戸・濵上・土橋・中原」と書かれた板が取り付けされています。
これは江ノ島の八坂神社との合同祭で使われる山車が収納されているところです。
仮屋は御旅所とも言い、神社の祭礼で、祭神が巡幸するとき、仮に神輿(みこし)を鎮座しておく場所のことです。
「下町・神戸・濵上・土橋・中原」は、元々のこの辺りの地名です。
腰越五ケ町と言われ、この5つの町があって、その町々が山車をそれぞれ持っており、その山車がこの中に鎮座している訳です。
小動神社はこの5つの町、腰越五ケ町の鎮守でした。
お仮屋の前に小動神社の説明板が置かれています。
ゆるい坂道になっている参道を進んでいきます。
小動神社の直会殿
参道を進んでいくと右側に「直会殿」と書かれた建物があります。
直会殿は「なおらいでん」と読みます。
直会殿の意味は「神社に付属する建物で、神官が集まって直会をする所」となっているので、小動神社の施設の1つかと思われます。
小動神社の手水舎
直会殿の斜め前には手水舎があります。
この手水舎、水が出ている時と出ていない時があり、出ていた時も参拝の帰りには止まっていたり、結構謎な手水舎です。
センサーで人が近づけば出るのかな?と思ったのですが、近づいたり離れたりしても出ない時もありますし、謎です。
手水舎には手水の使い方の説明板があるのですが、この絵はいろいろなところで見たことがあり、全国共通というか神社庁が出しているものなのですかね。
小動神社の社務所・授与所
手水舎の斜め前には小動神社の社務所・授与所があります。ここで御朱印はいただけますが、授与所の雨戸が閉じている時は、概ね御朱印はもらえません。
雨戸が開いている時は御朱印がいただけます。
社務所の中に人がいない時は、ドアホンを押せば出てきてくれます。
小動神社の腰越 小動會
社務所の前には「小動神社の腰越 小動會」と書かれた建物があります。
中には神輿等が入っていました。
他の神輿は境内にある「神寶殿」の中に入っているので、修理等を行う時にでも使うのでしょうか。
小動神社の二の鳥居
参道はこれで終了
大きめの石灯籠の見ながら階段を上っていきます。
階段の上にある二の鳥居
一の鳥居にはなかった扁額が二の鳥居にはついていました。
小動神社の境内と社殿
二の鳥居をくぐり境内へ
もっとも境内は一の鳥居をくぐったところからですが、便宜上、二の鳥居をくぐったところからを境内としています。
鳥居の右側には社殿と境内社の鳥居が見えます。
正面には金網と木々
左側には見晴台と境内社
鳥居のすぐ横には神寶殿という建物があります。
小動神社の社殿と狛犬様
鳥居をくぐると右側に直角に曲がるように石が置かれその先に社殿があります。
2021年に訪れた時の写真なので、狛犬様がマスクをしています。
前足はサリーちゃん足でまっすぐ寸胴なのが特徴的です。
社殿の装飾や木彫り
社殿を上から見ていきます。
社殿の一番上、鬼瓦には「隅立て四つ目」という家紋が描かれていますが、これはおそらく小動神社を創建した佐々木盛綱(近江佐々木氏)の家紋として描かれていると思います。
鬼瓦の下には鶴が彫刻されています。鳳凰と思う方もいるかもしれませんが、次の彫刻で鶴だと思われるでしょう。
鶴の下にある木彫りは波と亀です。
つまり最初の木彫りである鶴、そしてその下にある亀で、鶴亀となっています。
そして亀の下には龍神様が掘られています。
龍神様の左右には唐獅子と象の木像が取り付けられています。
象はともに牙があるので雄ということがわかります。他の神社でも象の木彫りがついていることはありますが、片方には牙がなく雌ということがわかるものもあります。
社殿に近づいて参拝です。
社殿に取り付けられた扁額には「小動神社」と刻まれています。
拝殿の戸が開いていたので中を見ると…
拝殿の中に掲げられた扁額には「三神社」と記されていました。
これは元々小動神社は、八王子宮・三神社と呼ばれていたので、三神社と呼ばれていた時の扁額が使われているものと思われます。
賽銭箱にも「隅立て四つ目」という家紋が刻まれています。
二拝二拍手一拝をして参拝をしました。
社殿の横に回って本殿を見てみましたが、全景は見ることは出来なかったものの、本殿にもいろいろな装飾がされていることがわかりました。
小動神社の境内末社と石碑
小動神社には4つの境内末社があります。
- 海神社
- 稲荷社
- 金刀比羅宮
- 大六天社
海神社
小動神社の社殿の左横にあるのが海神社(わたつみ じんじゃ)です。
御祭神は綿津見神(わたつみのかみ)で、漁業・航海の神です。
社殿は小さいものの、装飾はきちんと行われています。
軒下の木彫りは亀が掘られていました。
左右には龍神が掘られています。
社殿の横には石で作られた亀の像があります。
割と可愛らしい顔の亀です。
稲荷社
境内の中央よりやや右側に2つ並んで末社が鎮座しています。2つの内、右側にあるのが稲荷社です。
御祭神は、宇迦之御魂神で、配神として佐田彦神(猿田彦神)・大宮能売神(天鈿女命)となっています。
小祠が5つありお狐様が5体ありました。
金刀比羅宮
2つ並んである末社の左側が金毘羅宮です。
御祭神は、大物主神(大国主命)です。
シンプルな木製のお社が鎮座しています。
大六天社
鳥居をくぐって左側の奥に鎮座しているのが大六天社です。
御祭神は、第六天神(淤母陀琉神)です。
少し階段を上り社殿へ
あまり陽が当たらない場所でひっそりと鎮座していました。
社殿の横には、庚申塔が置かれていました。
小動神社の石碑
稲荷社と海神社の間にはいろいろな石碑が置かれています。
一番大きいのが「日露戦勝紀念碑」で、他にも山岳信仰の神を祀る碑などが置かれていました。
神寶殿
鳥居のすぐ横、大六天社の横にある神寶殿(神宝殿)はいわゆる神輿殿です。
御神輿が3基格納されています。
小動神社の見晴台・展望台
鳥居をくぐって左前方に小動神社の展望台(見晴台)があります。
元は、幕末相模湾の防備を固めた腰越八王子山遠見番所と言っていたようです。
階段を上って見晴台へ、コンクリートに囲まれた場所ですが、海側を見ると…
江ノ島と腰越漁港が眼下に見える絶景です!
江ノ島もくっきりと見えます。
鎌倉市側からなら、ここが一番綺麗に江ノ島が見えるように思います。
反対側を見ると岬が突き出しているのがわかります。
ここからの景色が見たくて小動神社に来る方もいるそうです。
夏の小動神社へ行こう
夏の小動神社は、木々の緑が濃く、清々しい気分にさせてくれます。
また晴れた日なら青々とした海の景色を堪能出来ます。
小動神社の一の鳥居から5分も歩けば、江ノ島が目の前の腰越海岸です。
腰越海岸で海水浴を楽しむ前に安全を祈願しに小動神社に立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
腰越駅からも徒歩4~5分と近いのも魅力です。
以上、夏の小動神社への参拝レポートでした。
- 住所:〒248-0033 神奈川県鎌倉市腰越2-9-12
- TEL:0467-31-4566
- 御朱印:あり
- 参拝可能時間:24時間(夜は危険)
- 社務所受付時間:概ね9:00~16:00
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