7月の後半、鎌倉市寺分に鎮座する駒形神社へと参拝に行ってきました。
行く前に下調べはしたものの入口がわからず見つけるのに少し苦労したので、アクセス方法・行き方から、見どころまで紹介します。
また逸話や創建年についても紹介します。
駒形神社の入口・アクセス方法・行き方
駒形神社をGoogle Mapで見ると上記の通り、どこが入口なのかわかりません。
大慶寺前の道で2つ近くまで伸びているので、そこから先に入口があるかと思いきや、全く違いました。
実際には大慶寺前の2つ近くまで伸びている道の間に参道の入口がありました。
なお裏参道と書いてありますが、裏参道は完全な山道です。
鬱蒼と茂った草木の中の道なので、普通はこのルートでは行きません。でも参拝した日、若い女性がここを通ってきていてびっくりしました。近所の人なのかな?
裏参道はオシャレな感じのするカフェの横から入るようになっていました。
また車は停められるスペースは全く無いので、湘南モノレールで湘南深沢駅まで来て、歩いていくのがおすすめです。
駒形神社の境内の様子と見どころ
駒形神社の参道はコンクリートで固められた道からスタートします。
少し進むと鳥居があります。
割と立派な社号標に「駒形神社」と刻まれています。
鳥居を抜けると階段があります。
途中で少し曲がっています。
階段を上り終えるとそれほど広くは無い境内が広がります。
振り返ると小祠がありました。
境内の片隅に階段がありますが、この階段が裏参道からの入口となります。
駒形神社の拝殿
最初に目に入ってくるのが拝殿と授与所です。おそらくお正月やお祭りの時のみ使われる授与所が上記の写真の建物です。
授与所の奥に拝殿が建っています。
この拝殿、少し変わっていて壁部分は格子状になっているだけでガラスはありません。
つまり風はそのまま通れる状態に。
中を覗き込んでみると、何もありません。でもその奥に建物が見えます。
この拝殿が駒形神社の最初の見どころです。
駒形神社の境内末社や石碑
拝殿の奥にある本殿に行こうとする場合、拝殿の右側か左側を通って行くことになりますが、左側には駒形神社の境内末社がやぐらの中に並んでいます。
最初にあるやぐらの中には弁才天像が入っています。文政5年(1822年)の文字が刻まれているので約200年前に建てられたものです。
次のやぐらの中には稲荷社が入っており、ここは鳥居もついていました。
小祠の周りに御狐様が置かれています。
一番奥、本殿横にあるのが天満宮碑です。
これら境内末社とやぐらが、駒形神社2つ目の見どころです。
駒形神社の本殿(覆殿)
拝殿の後ろには本殿が入っている覆殿があります。
拝殿にへばりついてどうにか本殿(覆殿)の全景が撮影出来ました。
面白いのが覆殿にあった張り紙
当、駒形神社では防犯のため特定日以外は賽銭箱は設けておりません。何卒ご理解いただき、お参りくださいますようお願い申し上げます。
賽銭泥棒とか出たのでしょうか。
特定日は、例祭日の土日とお正月の三賀日のみです。
ところで覆殿って何?と思うかもしれませんが、神社の建物を保護する目的で建てられたものです。
だから覆殿の中を覗き込むと本殿が入っています。
覆殿を覗き込むと本殿が見えました。
駒形神社と書かれた提灯もありました。
覆殿の前で二拝二拍手一拝をして参拝させていただきました。
この覆殿・本殿が駒形神社3つ目の見どころです。
富士山信仰の富士浅間神社の角塔
裏参道へ続く階段の先に角塔が見えます。
角塔には「富士獄神社」と刻まれています。明治24年(1891年)と刻まれていました。
これは富士浅間神社の角塔で、富士山信仰が行われていたことの証だということです。
この日は見られませんでしたが、天気がよく空気が澄んだ日には境内から富士山が見られるそうです。
夏場だと草木が茂り、水蒸気も多いので見られないことが多いですが、秋から初夏にかけて晴れた日には富士山がよく見えるそうです。
夏以外なら富士山の景色が見どころになりそうです。
夏に参拝しましたが、富士山を見たいのなら夏以外の晴れた日が良さそうです。
駒形神社の逸話と創建年について
駒形神社を紹介しているサイトやブログによく書かれている下記の文章
邇々芸命(ににぎのみこと)を祀ると伝えられ、農業の守護神として崇敬が篤く、大庭影親の所領にして、大庭氏天候不順の折は、時折代参を派遣して水害旱魃の災なからんことを祈願したと伝えられている。
かまくら子ども風土記には下記のようにも書かれています。
駒形神社は千葉県にある安房神社を移してまつったものといわれ、祭神は駒形大神ですが、 邇々芸命(ににぎのみこと)をまつるとも伝えられています。 平安時代の終わりごろは守護神として敬われ、天候 不順の折には藤沢のあたりを支配した大庭景親 も代参の者をつかわして祈願したといわれます。
かまくら子ども風土記 265ページより
創建年とされる1180年頃と言えば、大庭景親は安房国で挙兵した源頼朝と戦っていた時代なので、もし本当に安房神社を移した(御分霊を受けたということだと思いますが)ということであれば、戦局が変化する前の1180年5月以前に創建されていたものと思われます。
つまり治承年間(1177年~1181年)に創建されたとしても、実際には1177年から1180年前半までには創建されていたと考えるのが妥当でしょう。
以上、夏の駒形神社への参拝レポートでした。
- 住所:〒247-0064 神奈川県鎌倉市寺分1-10-12
- TEL:0467-22-3251(御霊神社)
- 御朱印:なし
- 参拝可能時間:24時間(夜は危険)
- 社務所受付時間:社務所なし
鎌倉の代表的な神社