夏真っ盛りの8月上旬、鎌倉市台にある稲荷神社へ行ってきました。
鎌倉市内で神社本庁に「稲荷神社」という名称で登録されている件数は3社のみ、その中で他の稲荷神社と区別をするための通称が無いのが台の稲荷神社です。
夏に訪れた際の様子を写真を添えてお伝えします。
夏の台にある稲荷神社の境内の様子
鎌倉市台にある稲荷神社は、北鎌倉駅から900メートル弱・徒歩12分ほどの距離ですが、道が非常に入り組んだ奥にあるため、本当にこの先に神社なんてあるんだろうか?という気持ちになりつつもたどりつきました。
Googleのストリートビューも、この稲荷神社の前まではありません。
入口には社号標も何も無いので、この先に本当に稲荷神社があるのか不安になりながらも、夏で鬱蒼と茂った草木の中、階段を上って境内へと向かいました。
少し階段を上ると鳥居が見えてきます。
途中、蜘蛛の巣でびっくりしながらも進みます。でも到着した時間は12時近く、蜘蛛の巣が多いってことは、朝から誰も参拝に来てないということかな?と思いました。
もっとも夏場に放置しておけばもっと草が参道まで生えてくるので、定期的には手入れはされているものと思います。
3回ほど蜘蛛の巣にひっかかりながらも鳥居まで到着
鳥居は割と大きく立派です。
鳥居の奥は少し開けていました。
鳥居の先にはまた階段が続いています。
こんなところの神社だと手水舎なんて無いと思っていましたが、きちんと手水舎がありました。もちろん水道そのものはありません。
2つ目の階段の手前には句碑がありました。
「霧ふん亭(て)行くや鎮守の朝詣」と刻まれています。
小野田泉里句碑と書かれています。
明治から昭和にかけての俳人です。
この句碑の横の辺りに草で少し隠れていて見逃してしまいそうな猿の像があります。
なんで猿の像がここにあるのか謎です。
再び階段を上っていきます。
階段を上り終える頃、左手にお社が見えてきます。参道入口から3分ほどで到着しました。
台の稲荷神社の社殿
思ったよりも立派な社殿です。
狛犬やお稲荷様は置かれておらず、石灯籠が1対だけ置かれています。
軒下のところには龍神様が彫り込まれています。
その左右には唐獅子の木造が取り付けられています。
ここで二拝二拍手一拝をして参拝しました。
社殿の中を覗き込んでみました。奥に本殿があるようです。
正一位稲荷大明神と書かれた扁額もかかっています。
扁額の横には仏像の写真が入った額がありました。
この仏像は、この稲荷神社の本地仏であろうとする説もある室町時代頃の作と思われる地蔵菩薩もしくは稲荷明神騎像で、現在は鶴岡八幡宮にある鎌倉国宝館に収蔵されています。
社殿の横には庚申塔も置かれていました。
社殿の場所は高台になっており、台の町並みを眺めることが出来ました。
ただ蝉の鳴き声がすごいこと、蚊もすごいこと、結果、あまり落ち着いていられる状況でなかったのが残念なところでした。
帰りは来た道を戻っていきました。
社殿の裏側には山道があり、奥には進めるようです。
夏の台にある稲荷神社を訪れた感想
神社庁に所属している神社だし、参拝してみようという軽い気持ちで訪れましたが、訪れるのであれば晩秋から冬が良いと思いました。
晩秋であれば紅葉も綺麗そうですし、虫も夏よりは少なくなります。
夏場は頭に蜘蛛の巣をつけながら、蚊に刺されに行くようなもので、あまりおすすめは出来ない状況でした。
ただこの稲荷神社、御祭神が受気母知命 ( うけもちのみこと・保食神 )とされており、数ある鎌倉の稲荷神社の中では少し珍しいと言えます。
以上、夏の鎌倉市台にある稲荷神社への参拝レポートでした。
- 住所:〒247-0061 神奈川県鎌倉市台1795
- TEL:0467-47-4798(五社稲荷神社)
- 御朱印:なし
- 参拝可能時間:24時間(夜は非常に危険)
- 社務所受付時間:社務所なし
鎌倉の代表的な神社