鎌倉市内には31ヶ所もの国指定史跡がありますが、鶴岡八幡宮もその1つです。
でも境内を見ても国指定史跡の案内とか無いけど…と思う方もいるでしょう。
史跡としての鶴岡八幡宮をもっと知りたいという方向けに、国指定史跡としての鶴岡八幡宮についてお伝えします。
国指定史跡としての鶴岡八幡宮のエリア
国指定史跡としての鶴岡八幡宮を調べてみると所在地が3ヶ所になっています。
- 鎌倉市雪ノ下
- 鎌倉市小町
- 鎌倉市材木座
ネットで調べると鶴岡八幡宮の住所は、鎌倉市雪ノ下2-1 となっているので雪ノ下というところだけじゃないの?と思うかもしれませんが、異なります。
国指定史跡として登録されている鶴岡八幡宮のエリア・場所は下記となります。
この中で比較的わかりやすい、段葛と由比若宮、今宮についてまずは簡単に説明します。
段葛
鎌倉駅から数分のところにある二の鳥居と車道よりも一段高くなった歩道のことを段葛と言います。
歩道と言いましたが正確には鶴岡八幡宮の境内であり、ここも国指定史跡に含まれます。
由比若宮
鶴岡八幡宮は元々は今の場所ではなく、鎌倉市材木座にありました。元々あった場所は、由比若宮・元鶴岡八幡宮として、今も神社があります。
ここも国指定史跡となっています。
今宮
鶴岡八幡宮の駐車場から更に奥に進んだところにあるのが今宮(新宮)です。
ここまで参拝に来る人は稀で、参拝に来る人の姿を見かけることは少なくなっています。
ここも国指定史跡の鶴岡八幡宮の1つです。
鶴岡八幡宮寺の二十五坊旧蹟
鶴岡八幡宮は、元々は鶴岡八幡宮寺といってお寺でした。それが明治の神仏分離により神社となり、現在にいたります。
そのため、昔はお寺であり、お寺の僧侶たちが住み込んでいた住まいが鶴岡八幡宮の裏の方にありました。
僧侶たちが住んでいた別当坊(宿舎に近いもの)は一番多い時で25院あったと言われています。
鶴岡八幡宮の駐車場から巨福呂坂方面に進んだところに、その別当坊があったところとして石碑が建てられています。
ここから更に奥に進んだところには、二十五坊旧蹟があったところとして広い土地がほぼ放置されています。
ここには鶴岡八幡宮が国指定史跡であることがかかる説明板も置かれています。
横長が説明板で、縦長のものは石碑です。
この地域は、「国指定史跡鶴岡八幡宮境内」のうち、二十五坊跡あるいは御谷と呼ばれ、鶴岡八幡宮寺に仕えた僧侶の住坊が営まれていたところです。 建久年間(1190年代)供僧二十五口の制が定められ、鎌倉時代には鶴岡八幡宮寺別当が東大寺、東寺などの別当を兼ねるなど、日本仏教界の中心の一つとなっていましたが、 明治初年の神仏分離の影響を受け、廃絶しました。また、この地域の史跡整備に先立ち、昭和63年3月に史跡の保存管理計画を策定しましたが、平成2年以降住民との話し合いが行われ、平成13年4月に住民の意見を反映した保存管理計画に改訂しました。
今後は住民をはじめ、市民の方々の協力を得ながら、史跡の保存、 整備に取り組んでいきたいと考えています。
平成15年3月 鎌倉市教育委員会
説明板には上記のように書かれています。
なお夏場に来ると草が茂っていて、石碑や案内板はまともに見えません。
だだっ広い場所が平成13年(2001年)からずっとこのままなので、20年以上放置されたままです。
“史跡の保存、 整備に取り組んでいきたいと考えています。”と書きながら20年以上放置されている、そういうところが非常に多いのが鎌倉市です。史跡が多すぎて、再開発の制限が強すぎて、思うように進んでないようです。
ただこの場所が唯一、国指定史跡と書かれた案内板があるところです。
ただこの野原の奥を望遠レンズを使って見てみると「やぐら」のようなものが見えます(冬場限定)。
整備されて見えるようになれば面白いんですけどね。
以上、国指定史跡としての鶴岡八幡宮でした。
鶴岡八幡宮
- 住所:〒248-8588 神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
- TEL:0467-22-0315
- 御朱印:あり
- 参拝可能時間:10~3月・6:00~21:00/4~9月・5:00~21:00
- 社務所受付時間:10~3月・6:30~20:30/4~9月・5:30~20:30
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