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大太刀稲荷神社・御嶽神社の初夏の様子と由緒・歴史の考察

大太刀稲荷神社・御嶽神社 神社訪問・参拝レポート

由比ガ浜のすぐそばにある大太刀稲荷神社・御嶽神社へ、まだ初夏と言える6月後半に参拝に行ってきました。

境内の様子をお伝えした上で、由緒が全くわからないこの神社の由緒・歴史について自分なりの考え方を書いておきます。

大太刀稲荷神社・御嶽神社に行く時の参考になれば幸いです。

大太刀稲荷神社・御嶽神社の場所

大太刀稲荷神社・御嶽神社 遠景

大太刀稲荷神社・御嶽神社は、由比ガ浜のすぐ近くに鎮座しています。上記写真を撮影したのは、由比ガ浜の稲瀬川付近からです。

砂浜からあがって、由比ガ浜沿いの国道134号線から撮影しています。

写真中央付近の石垣が大太刀稲荷神社・御嶽神社です。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

長谷駅から来た場合は、上記写真の通り左側に建っています。

大太刀稲荷神社・御嶽神社から見た由比ガ浜

境内は石垣の上にあり一段高くなっているので、境内から由比ガ浜を見ることが出来ます。

大太刀稲荷神社・御嶽神社の境内の様子

大太刀稲荷神社・御嶽神社

大太刀稲荷神社・御嶽神社の正面、10段の階段を上って境内へと入ります。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

鳥居の前には狛犬様

大太刀稲荷神社・御嶽神社 狛犬様

大太刀稲荷神社・御嶽神社

左右ともに片方の前足を毬の上に乗せています。普通は片方は子狛犬なので、少し珍しい狛犬様です。

 

大太刀稲荷神社・御嶽神社の庚申塔

鳥居の右側には庚申塚があり、庚申塔がいくつか並んでいます。

大太刀稲荷神社・御嶽神社の庚申塔

鎌倉の寺社に行くと片隅に庚申塚があるのは普通のことなので珍しくは無いのですが、海が近い割にそれほど浸食されておらず割と綺麗に残っています。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

大太刀稲荷神社・御嶽神社

大太刀稲荷神社・御嶽神社

鳥居の左側にはかけた石碑とお地蔵様、そして小さな石祠がありました。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

 

鳥居をくぐって中に進むと2つに賛同がわかれています。

正面が御嶽神社、左側は大太刀稲荷神社となっています。

御嶽神社

御嶽神社側の参道にはいろいろな石碑があります。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

覚明霊神・普寛霊神・嶽眞霊神と刻まれた石碑

覚明霊神 普寛霊神 嶽眞霊神

清瀧不動明王と刻まれた石碑

覚明霊神 普寛霊神 嶽眞霊神

不動明王の石像

大太刀稲荷神社・御嶽神社

継母嶽神社・駒ヶ嶽神社・吉黒神社と刻まれた石碑

大太刀稲荷神社・御嶽神社

冨士浅間神社・御嶽蔵王神社・富嶽姫神社と刻まれた石碑

大太刀稲荷神社・御嶽神社

長崎神社と刻まれた石碑

昔この辺りにあった神社をすべて遷したかのような感じがします。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

そして突き当りには、御嶽大神・八海山大神・三笠山大神と刻まれた3つの石碑が石壇の上に並んでいます。

大太刀稲荷神社・御嶽神社のお賽銭箱

石壇の中央には賽銭箱もありました。

山岳信仰の神社大集合とも感じる場所です。

大太刀稲荷神社

大太刀稲荷神社・御嶽神社

御嶽神社から少し戻って大太刀稲荷神社へ

大太刀稲荷神社・御嶽神社

2つの鳥居をくぐり社殿の前へ。

上記写真の鳥居には「明治三十ニ年九月」と刻まれているため、1899年以前には大太刀稲荷神社はあったことになります。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

小さな社殿というよりも御堂っぽい感じもしました。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

古いためか、やや歪んで傾いています。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

社号額(扁額)には左から右への横書きで「大太刀稲荷神社」と記されています。

左から右への横書きということでこの扁額自体は昭和時代以降のものだと思われます。

大太刀稲荷神社・御嶽神社

初夏ということもあり、少しですがアジサイも咲いていました。

大太刀稲荷神社・御嶽神社の由緒・歴史の考察

大太刀稲荷神社も御嶽神社も由緒・歴史は全くわかっていません。

大太刀稲荷神社は甘縄神明宮の末社?

大太刀稲荷神社、ひらがなで書けば「おおたち いなりじんじゃ」です。

元弘3年(1333年)の新田義貞の鎌倉攻めの際、大舘宗氏(おおだち むねうじ)という人物がこの辺りで戦死したことから、読み方が同じ大太刀稲荷神社が創建されたのではないか?という説もあります。

そうなると14世紀に建てられた可能性もありますが、700年近くも歴史がある神社が全く由緒不明で残っているとは思えません。

恐らくはもう少し後に創建されたのではと思います。

大太刀稲荷神社

大太刀稲荷神社で気になったのは社殿に張られた「甘縄神明宮境内末社 昇格記念寄付御芳名」というもの。

甘縄神明宮は鎌倉最古と言われる神社で、創建は和銅3年(710年)となっています。

この昇格記念寄附御芳名は昭和60年(1985年)と書かれていたので、それまでは地元の人のみの神社だったのが、1985年以降は甘縄神明宮の末社になっているかもしれません。

御嶽神社の由緒と歴史

大太刀稲荷神社・御嶽神社

御嶽神社の参道にはいろいろな山岳信仰の神社名が刻まれた石碑がありますが、こんな海辺の神社になぜ山岳信仰の神社名の石碑ばかり集まったのか、謎です。

なお御嶽大神・八海山大神・三笠山大神の碑が3つ並んでいることから、長野県の木曽御嶽神社が本社になっているかもしれません。

木曽御嶽神社が全国的に広がりを見せたのは、寛政4年(1792年)以降と言われているので、御嶽神社が創建されたのはそれ以降、19世紀頃と考えるのが妥当のように思います。

なお明治23年(1890年)頃に国家神道による山岳信仰が認められ、神話上の名を刻んだ塔碑や記念日が神社に建てられるようになったため、1890年以降に創祀されたものと思われます。

以上、大太刀稲荷神社・御嶽神社の初夏の様子の参拝レポートでした。

  • 住所:〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷2-20-14
  • TEL:-
  • 御朱印:なし
  • 参拝可能時間:24時間
  • 社務所受付時間:社務所なし
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