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初秋9月の海蔵寺へ参拝に行ってきた。十六ノ井・やぐら群の見どころも紹介

海蔵寺のやぐら群 寺院訪問・参拝レポート

扇ガ谷の最奥とも言える海蔵寺へ、少しは涼しくなってきた9月後半に参拝へ行ってきました。

紅葉にはまだまだ早いものの秋の花が咲き、落ち着ける美しいお寺でした。

初秋の海蔵寺の景色や、ぜひ見てほしい十六ノ井・やぐら群などの見どころも写真を添えて紹介します。

岩船地蔵堂から海蔵寺まで

岩船地蔵堂

海蔵寺へ行く前に立ち寄りたいのが岩船地蔵堂です。特に鎌倉二十四地蔵尊霊場の御朱印を集めているのなら必須です。

というのも海蔵寺でいただける鎌倉二十四地蔵尊霊場の御朱印は岩船地蔵堂なので、岩船地蔵堂を参拝する前に御朱印をいただくのは本来はおかしいことだからです。

実際に海蔵寺で鎌倉二十四地蔵尊霊場の御朱印をいただく時には岩船地蔵堂に立ち寄ったか聞かれます。

岩船地蔵堂から海蔵寺に向かう時のJR線の陸橋

岩船地蔵堂で参拝したらJR横須賀線の陸橋の下を通り、そのまままっすぐ進めば海蔵寺に到着します。岩船地蔵堂から海蔵寺までは徒歩約4~5分です。

海蔵寺までの道

海蔵寺までの道は木々が多く季節の移り変わりを感じられるのが素敵なところ

9月後半であればまだまだ緑が濃い季節です。

海蔵寺までの道中にあるやぐら

途中、やぐらがあります。やぐらは元々は墓地だったと言われるものです。

やぐらが普通に街中にあるのが扇ガ谷の特色とも言えます。

海蔵寺の駐車場

海蔵寺の寺号標が見えてくる辺り、海蔵寺の入口まで残り20~30メートルのところに海蔵寺の駐車場があります。拝観者も利用可能な駐車場です。

海蔵寺駐車場のやぐら

海蔵寺の駐車場にもやぐらがあります。特に何かある訳でもありませんが、やぐらを見かけるとついつい中に何か無いかな?と見てしまうんですよね。

海蔵寺の入口

そして駐車場から20~30秒で海蔵寺の入口に到着です。

中央に海蔵寺の参道があり左右に道がありますが、左右の道はどちらも行き止まりであり、途中から関係者(主に居住者)以外立入り禁止となっています。

なお右側の道には鎌倉十井底脱ノ井があります。

海蔵寺の山門の萩の花や境内の季節の花

海蔵寺 寺号標

海蔵寺の寺号標を見ながら境内へ

海蔵寺の山門前

9月の中旬くらいから海蔵寺の山門前は萩の花が咲いています。

萩の花

萩の花はとても小さいのですが、紫色の萩の花と白色の萩の花があります。

9月ならではの海蔵寺の景色です。

海蔵寺のリンドウ

少し早いですが、リンドウが咲き初めていました。

海蔵寺 山門

萩の花に囲まれた階段を上り山門の前へ

海蔵寺 山門の扁額

山門には読みにくいですが「扇谷山」と海蔵寺の山号が刻まれていました。

海蔵寺の境内

山門を抜けると左斜前方に参道が続き奥に本堂が見えます。ここで右側を見て下さい。

海蔵寺の境内

芙蓉やシオンの花が咲いています。

海蔵寺の芙蓉

芙蓉は夏から秋にかけての花です。

海蔵寺のシオン

シオンは9月から10月にかけて咲く花です。

海蔵寺のシオン

海蔵寺の9月は、萩の花、芙蓉、シオンがメインです。

東国花の寺百ヶ寺になっているだけあり、花を楽しめるお寺です。

海蔵寺の薬師堂と十二神将

海蔵寺の拝観案内

参道を進んでいくと赤い大きな傘があります。

海蔵寺 拝観料の案内

傘の下に拝観の案内があり、ここで拝観料(十六ノ井の拝観料)を支払います。

海蔵寺

ここから前方を見ると2つの建物が見えます。左側が薬師堂(仏殿)で右側が本堂です。

海蔵寺

まずは左側の薬師堂を見てください。

海蔵寺の薬師堂の扁額

薬師堂にかかる扁額には「祈祷」と刻まれていました。

海蔵寺 薬師堂の中

薬師堂の中へは入れませんが、扉はほぼ開いており、中の仏像を見ることが出来ます。

海蔵寺 薬師如来坐像

中央に鎮座しているのが薬師如来様です。両脇の菩薩像は、日光菩薩・月光菩薩です。

薬師如来については下記の伝承が残っています。

薬師如来像は仏殿の本尊で別に啼薬師・ 児護薬師ともいい、胎内には土中から発掘されたという古い仏面を納めている。
ある年のこと、寺の背後の山麓から何とも悲しげな赤児の啼き声が、毎夜のように開山禅師の耳をとらえた。 開山が声の主をたずねていくと、啼き声は古ぼけた墓石の下から聞える。しかも、墓域からは金色の光がもれ輝き、あたりに芳香がただよっていた。

そこで開山は、おもむろに経を読み、袈裟をぬいで墓を覆ってみると、不思議にも赤児の啼き声が止んでしまう。翌日、人を遣わしてその所を掘ってみると、立派な薬師様の御顔を得たのだった。

奇瑞なことだと深く感じた開山は、新たに薬師如来像を造立し、発掘した御顔を胎内に納めて祀ることにしたのである。以来、胸中の像は六十一年目に開張するのを慣わしにして今日に至った。

三尊像は弘化三年(1846)三月、鎌倉仏師三橋氏が修理を施している。 薬師如来像の眷属である十二神将像も安永七年(1778)ごろから天明元年(1781)にかけて仏師三橋永助康運によって造立されたものである。

海蔵寺 略縁記より

61年目に開帳する慣わしとなっていますが、それがいつなのかはわかりません。

海蔵寺 十二神将像

海蔵寺 十二神将像

左右には十二神将と呼ばれる仏像が並んでいます。

海蔵寺の本堂

海蔵寺 本堂

海蔵寺の本堂 (龍護殿)は大正12年(1923年)の関東大震災で倒壊したのち大正14年に再建されました。

海蔵寺 本堂の扁額

扁額には「海蔵寺」と描かれていますが、延宝9年(1681年)霊芝の筆とされています。

海蔵寺 本殿の中

内殿欄間の雲龍彫は文化9年(1812年)、 間切戸の雲龍・山水の絵は狩野探信の筆になり、正面4枚戸の牡丹唐獅子の絵は藤原義信の筆とのことです。

海蔵寺 本殿の鬼瓦

本殿の鬼側には扇が刻まれています。家紋としてはこの紋は無いようなので、寺紋と推測しています。

扇ガ谷だけに扇なのでしょう。

海蔵寺のやぐら群と庭園

海蔵寺に来て、本堂や薬師堂は見るけど、その左奥にあるやぐら群と庭園を見ないで帰る人が多いようです。

やぐら群

海蔵寺

本堂の左側にまわると、やぐらがいくつもあるやぐら群があります。

海蔵寺のやぐら群

このやぐら群を見ないで帰るのは非常にもったいないので、ぜひ見てください。

海蔵寺のやぐらの中の1つ

やぐらの中の1つには鳥居が建っており、雨宝殿と言われています。宇賀福神が祀られているそうです。

海蔵寺の宇賀福神

宇賀福神と言えば、銭洗弁財天が有名です。

海蔵寺の庭園と心字池

海蔵寺の庭園

海蔵寺には庭園はあるものの一般公開されていません。

ただしやぐら群の一番端からある程度、庭園を見渡すことが出来ます。

海蔵寺の書院

奥に見える建物は恐らく書院かと思われます。

池が中央にありますが、心字池というそうです。

海蔵寺の庫裡と朱印所と鐘楼

海蔵寺 庫裡

本堂の右隣には海蔵寺の庫裡が建っています。茅葺屋根の2階建てで、まさに日本家屋というイメージがあります。

天明5年(1785年)に建立されたそうです。

海蔵寺の庫裡(朱印所)

この庫裡は海蔵寺の寺務所と朱印所を兼ねています。

海蔵寺の朱印所の鐘

面白いのが御朱印をいただく時にお寺の方を呼ぶのが鐘であることです。鐘を静かに叩いて呼ぶようになっています。

海蔵寺の鐘楼

海蔵寺の鐘楼

庫裡の前には鐘楼があります。

海蔵寺

立派な鐘です。

鐘堂自体は昭和38年(1963年)に建立されたもので、古い訳ではありません。

海蔵寺のトイレ

海蔵寺のトイレ

庫裡と鐘堂の間にはトイレがあります。

男子トイレしか使っていませんが(当然ですが)、綺麗に掃除されていて使うのにためらうということはありませんでした。

海蔵寺の十六ノ井(十六の井戸)

海蔵寺

海蔵寺の薬師堂と本堂に向かう短い階段のところの左脇に細い道があります。この道は十六ノ井に向かう道です。

海蔵寺に来て、十六ノ井を見ないで帰るのは非常にもったいないので、ぜひ見て下さい。

十六の井の案内板

十六ノ井は、有料拝観です。

海蔵寺 十六ノ井への洞窟

道に沿って進んでいくとトンネルというか洞窟というかなんとも味わいのある通路があります。よく見ると上の部分もトンネル状になっているようです。

海蔵寺 十六ノ井への洞窟

トンネルをくぐって振り返ってみると表から見る時と雰囲気が異なります。

海蔵寺 十六ノ井への通路

少し先に進むと十六の井戸が見えてきます。

海蔵寺 十六ノ井

崖面に扉がついているのがわかるでしょうか?

海蔵寺 十六ノ井

ところで十六ノ井って何?と思うかもしれませんが実物を見てください。

海蔵寺 十六井戸

扉の中を覗き込むと16個の穴(井戸)が開いています。

海蔵寺 十六ノ井

奥には観音菩薩像が安置されています。

窟の中央に石造の観音菩薩像をまつ り、その下方に弘法大師像を安置する。井戸の名は窟底 径七十㎝、深四・五十畑くらいの井十六穴がおのおの清冽な水をたたえているのにちなむ。

伝承では金剛功徳水と名づけられ、観音菩薩が中興開山に夢に告げて曰く「末世の衆生信心つたなくして身に 難病をうけて定業を終えずして死す、故に弘法大師に告げ、金剛功徳水を以って加持し、この水を授け、薬を煎じて与えれば、悪病ことごとく蕩除けたのだが、鎌倉は数度の天災のためこの井埋れり、禅師願くはこの井を掘り出し掃除をなさば、清水湧き出で再び霊験あらわれん」 と夢から覚めた禅師がその通りにすると観音菩薩像が出現し、窟中の水を加持し衆生に施したところ霊験あらたかであった。

察するに、その数十六とは、十六 (金剛)菩薩(薩 王・愛・喜・寶・光・憧・笑・法・利・因・語・業・護・ 牙拳の各菩薩)を表現しているもので、その菩薩に供え捧げる水が閼伽という功徳水である。

一部の歴史家には墓所と称する説もあるが、湧水地と 十六という数字を思えば、墓所とは考えられない。 なお、扉右壁に黄檗宗万福寺木庵禅師の偈がある。

海蔵寺 略縁記より

実際にこの井戸を見ていると、神聖な雰囲気というか少し変わった雰囲気が漂う場所で、不思議な感覚がありました。

ぜひ、十六ノ井は見てくださいね。

海蔵寺の裏側のトンネル

海蔵寺を拝観していると墓地が無いことに気がつくはずです。

トイレの横の建物内には桶や柄杓があって、お墓参りに来た人が使うものが用意されているのにおかしいと思うかもしれません。

海蔵寺の墓地へ続く道

海蔵寺の入口の右側の道を進むと関係者以外立入り禁止になり、奥には素掘りのトンネルが見えてきます。このトンネルの奥に墓地があるようです。

Google Mapの航空写真で確認するとわかります。

海蔵寺のトンネル

拝観では入ってはいけないところなので、見には行きませんでしたが、墓地にはやぐらもあるそうで、いつか訪れてみたいものです。

初秋の海蔵寺へ行こう

初秋の海蔵寺 萩の花

初秋9月後半の海蔵寺は萩の花や芙蓉、シオン等の花が咲き、とても良い雰囲気となっています。

晩秋になれば紅葉も美しいお寺ですが、初秋もとても美しい場所です。

9月後半から10月初旬の海蔵寺へぜひ、参拝に訪れてくださいね。

以上、初秋9月の海蔵寺への参拝レポートでした。

  • 住所:〒248-0011 神奈川県鎌倉市扇ガ谷4-18-8
  • TEL:0467-22-3175
  • 御朱印:あり
  • 写経:なし
  • 参拝可能時間:9:30~16:00
  • 寺務所受付時間:9:30~16:00
  • 拝観時間:9:30~16:00

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