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浄光明寺の境内の様子と見どころ

浄光明寺 本堂 寺院訪問・参拝レポート

扇ガ谷の中でも歴史あるお寺である浄光明寺、少し奥に入ったところにあるため、行くかどうか悩んでいる方もいるのではないでしょうか?

見どころも多く、出来ればゆっくりとすべてを見て欲しいお寺です。

実際に訪れて撮影した写真を添えて境内の様子や見どころを紹介します。

浄光明寺・入口の石碑

JR横須賀線沿いの道から東方向に少し進むと浄光明寺はあります。

浄光明寺前の道

アスファルトの中央に石畳が置かれ、お寺の参道っぽくなっていますが先に進む前に左右にある石碑を見てください。

藤谷黄門遺蹟碑(藤谷黄門遺跡碑)

藤谷黄門遺蹟碑

冷泉為相卿旧跡

冷泉為相卿旧跡碑

左側にあるのが「藤谷黄門遺蹟碑」という昭和初期に建てられた石碑です。

右は、冷泉為相卿旧跡碑という石碑でいつ作られたものかは不明です。

ともに冷泉為相の旧跡であることを伝える石碑です。

冷泉 為相(れいぜい ためすけ)は、鎌倉時代中期から後期にかけての公卿・歌人です。

母は「十六夜日記」作者として知られる阿仏尼です。

冷泉 為相がここ住んでいたということを紹介する石碑です。

浄光明寺の山門

浄光明寺の山門

まっすぐに歩いてくると浄光明寺の山門があります。

この山門、正面から見ると普通の山門に見えますが、是非横から見てください。

浄光明寺 山門の鬼瓦

横から見ると鬼瓦にきちんと鬼が描かれているのがわかります。

またこの山門(正確には総門・惣門)は、元々は英勝寺の総門だったと伝わっています。

英勝寺が創建された寛永年間のものと推定されています。一時民間に売却されましたが、大正15年(1926年)、浄光明寺に寄進されました。鎌倉市の指定文化財になっています。

この山門(総門)が浄光明寺、最初の見どころです。

浄光明寺の楊貴妃観音

浄光明寺の楊貴妃観音

山門をくぐり、すぐ左側を見ると少し変わった観音像が置かれています。楊貴妃観音と言うそうです。

浄光明寺の楊貴妃観音

楊貴妃は世界三大美女の一人といわれ、 中国の唐の時代の玄宗皇帝の妃でしたが、「安史の乱」で殺害され、玄宗皇帝は妃の姿を観音像に刻ませました。500 年後、湛海律師がそれを日本に持ち帰って、京都の泉涌寺に納め、「楊貴妃観音」として広く信仰されました。 2001年 (平成13年) に、 それを石に刻んだ像が作られ、 その後、泉涌寺の末寺である浄光明寺に送られて、女性の参拝者などの信仰を集ています。

かまくら子ども風土記 113ページより

中国の楊貴妃を観音像にしたというのは少し変わっていますよね。

まだ新しい石像ですが、見逃さないようにしてください。

浄光明寺の客殿

浄光明寺の本堂

山門をくぐり左前方を見ると、浄光明寺の客殿があります。

浄光明寺 本堂軒下の龍神

客殿の軒下を見ると龍が彫り込まれているのがわかります。

浄光明寺 本堂の屋根の鐙瓦の唐獅子

浄光明寺 本堂の屋根の鐙瓦の唐獅子

屋根も見てください。左右に鐙瓦の唐獅子が取り付けられています。

この本堂が浄光明寺2つ目の見どころです。

浄光明寺の不動堂

浄光明寺の不動堂

山門から入って左斜前方に進むと不動堂と呼ばれるお堂があります。

不動堂には、八坂不動と呼ばれる、木造の不動明王像が安置されています。この不動明王には次のような言い伝えがあります。

昔、京都の東山にあった八坂の五重塔が皇居の方に向かって傾いたとき、 浄蔵貴所という僧 が、仏の力によって塔をもとに戻そうとしました。そのときに祈ったのが、 不動明王でそれから八坂不動明王といわれるようになったそうです。その後、文覚がこの寺に安置したといわれています。

かまくら子ども風土記 113ページより

不動堂の扁額

扁額にも不動堂を書かれています。またこのお堂に「相模二十一ヶ所霊場」の御詠歌の木版が掲げられています。

この不動堂が浄光明寺3つ目の見どころです。

浄光明寺の鐘楼

浄光明寺の鐘楼

不動堂のすぐ横には、鐘楼があります。

特になにか言い伝え・伝承がある鐘楼・梵鐘ではありませんが、風格は感じる梵鐘なので、見逃さないでください。

浄光明寺の本堂(仏殿・阿弥陀堂)

浄光明寺 境内

続いて浄光明の有料拝観エリアへと進みます。

客殿横の道を突き当たりまで進むと階段がありますが、通れないようになっています。すぐ横を見るともう1つの通路があるので、その通路を上がっていくと有料拝観エリアです。

階段を上り終えて少し進んだところに受付があるので、受付でお金を払い、有料拝観エリアへと進みます。

なお有料拝観エリアは曜日限定なので注意してください。有料拝観エリアの拝観可能な曜日と時間は下記の通りです。

  • 拝観可能日:木・土・日・祝(雨天注意)
  • 拝観可能時間:10:00~12:00 / 13:00~16:00

上記以外は基本的には入れません。

浄光明寺の本堂(仏殿・阿弥陀堂)

有料拝観エリアに入ると最初に目につく上記写真の建物が浄光明寺の本堂(仏殿・阿弥陀堂)と言われる建物です。

浄光明寺の本堂(仏殿・阿弥陀堂)

源頼朝が建てた永福寺から移築されたと、言い伝えられています。

永福寺は既に無いお寺ですが、永福寺跡として鎌倉市二階堂で一般公開されています。

実際には寛文8年(1668年)、鶴岡八幡宮寺の元喬僧都が母の追善供養のために資金提供し、開山坊跡に旧材を用いて建てられた唐様建築の仏殿とのことです。

それでもかなり古いもので、鎌倉市の市指定文化財になっています。

浄光明寺の本堂(仏殿・阿弥陀堂)

この本堂の中には、3つの仏像が収められています。阿弥陀如来・釈迦如来・弥勒如来で、それぞれ過去・現在・未来を表す三世仏とされています。

この阿弥陀堂が浄光明寺4つ目の見どころです。

浄光明寺の収蔵庫と観音堂

浄光明寺の収蔵庫

阿弥陀堂の横にある白い建物は、収蔵庫と呼ばれているもので、中には国の重要文化財にもなっている木造阿弥陀如来及び両脇侍坐像が安置されています。

正安元年(1299年)の作ということです。一般公開されているので見ることは出来ますが、この中のみ撮影禁止になっているので写真を撮ることは出来ません。

この木造阿弥陀如来及び両脇侍坐像が、浄光明寺5つ目の見どころです。

なお鎌倉二十四地蔵尊の矢拾地蔵尊もこの収蔵庫の中に安置されています。

浄光明寺の観音堂

収蔵庫の横にもお堂があります。観音堂と呼ばれるお堂です。

中には、鎌倉三十三観音にもなっている千手観音が安置されているそうですが、非公開となっており、中を見ることは出来ません。

鎌倉三十三観音の御朱印をいただくのなら、是非参拝しておきたいところです。

浄光明寺のやぐらと大伴神主家墓所

浄光明寺のやぐら群

収蔵庫や阿弥陀堂のある場所の周囲は切り立った岩場に囲まれていますが、その3方向ともにやぐらが多数あります。

浄光明寺のやぐら

浄光明寺のやぐら

浄光明寺のやぐら

このやぐら群が浄光明寺6つ目の見どころです。

浄光明寺の大伴神主家墓所

やぐら群の一画に「大伴神主家墓所」と呼ばれる場所があります。

大伴神主家とは、鶴岡八幡宮の神主を代々務めた大伴家の墓所です。記録の上では文明13年(1481年)に亡くなった第10代の神主の墓地からありそうで、確認されている墓地でも寛文9年(1669年)に亡くなった第23代の神主の墓地があるそうです。

この墓所は、鎌倉市指定の史跡になっています。

浄光明寺の網引地蔵

浄光明寺・冷泉為相の墓の道(階段)の入り口

阿弥陀堂や収蔵庫がある場所の一番奥、切り立った岩が最も目立つところに行き、右側を見ると階段があります。

浄光明寺・冷泉為相の墓への階段

この階段を上っていくと網引地蔵や冷泉為相の墓があります。

少し大変ですが階段を上っていきます。

浄光明寺の網引地蔵

階段を上り終えると開けた場所に出て奥にやぐらがあるのがわかります。

このやぐらの中に網引地蔵が安置されています。

浄光明寺の網引地蔵

正和2年(1313年)と刻まれており、かなり古いお地蔵様です。

このお地蔵様は昔、由比ヶ浜で漁師の網にかかって引き上げられたということで網引地蔵と呼ばれるようになりました。

浄光明寺の網引地蔵

鎌倉二十四地蔵尊の16番にもなっているお地蔵様で、鎌倉市の指定文化財にもなっています。

この網引地蔵が浄光明寺7つ目の見どころです。

浄光明寺の網引地蔵近くのやぐら

網引地蔵のやぐらの横などにもいくつかやぐらがあります。

浄光明寺の網引地蔵 裏の階段

また横のやぐらの裏側には階段がまたあって、この階段を上ると冷泉為相の墓があります。

浄光明寺・冷泉為相の墓

浄光明寺・冷泉為相の墓

いい加減、階段はこれ以上上りたくないと思うかもしれませんが、これが最後の階段なので、頑張って上ると冷泉為相の墓と呼ばれるところがあります。

浄光明寺・冷泉為相の墓

宝篋印塔と呼ばれる形のお墓です。

為相は、歌人として有名な藤原定家の孫で、和歌の家柄の冷泉家の祖となった人です。異母兄の為氏と領地のことなどで争いになったとき、母の阿仏尼が執権北条時宗に訴えるために京都から鎌倉に来ました。この時の紀行文が有名な『十六夜日記』です。 為相も母を追って鎌倉に来て、この近くの藤ヶ谷に住み、鎌倉の和歌の指導者として知られました。

かまくら子ども風土記 113・114ページより

浄光明寺・冷泉為相の墓の裏のやぐら

冷泉為相の墓の後ろにもやぐらがあり、多数の五輪塔などの墓石が置かれています。

この冷泉為相の墓が浄光明寺8つ目の見どころです。

なお、この冷泉為相の墓の奥にも浄光明寺五輪塔(覚賢塔)と呼ばれる国の重要文化財があるのですが、通常は閉鎖されていて立ち入ることは出来ません。

浄光明寺・冷泉為相の墓からの景色

冷泉為相の墓の近くから、秋以降の草木があまり茂っていない時期であれば遠くに海が見えることがあります。

以上でほぼ、浄光明寺の一般拝観出来るエリアは終了です。

意外と広く、階段が多くて大変ですが見どころが豊富です。

浄光明寺で合わせて訪れたいスポット

浄光明寺まで来たら合わせて立ち寄って欲しいところがいくつかあります。

相馬師常墓やぐら

相馬師常墓やぐら

相馬師常墓やぐらは、浄光明寺から歩くこと4~5分のところにある鎌倉市指定史跡です。

実はこのやぐらの中は立入禁止にはなっていますが、トンネルがあり浄光明寺まで通じているそうです。

距離にして30メートルくらいらしいですが、秘密のトンネルがあると思うと見てみたいと思いませんか?

阿仏尼の墓

阿仏尼の墓

浄光明寺から歩くこと6~7分のところにある阿仏尼の墓は、やぐらの中に入っています。

冷泉為相の墓を見て、阿仏尼の墓を見ないというのも勿体ない話だと思うので、立ち寄って欲しいところの1つです。

浄光明寺へ行こう

浄光明寺のやぐら

無料の拝観エリアだけだと、正直なところ、大したこと無いと思うかもしれません。

しかし、有料拝観エリアと合わせてみると、見どころも多く非常におもしろお寺です。

切岸上になった段が2つあるお寺というのは、鎌倉でも珍しいだけに、浄光明寺全体が国指定の史跡になっているくらいですから。

是非、近くを通ることがあれば浄光明寺に立ち寄ってくださいね。

以上、浄光明寺の境内の様子と見どころについてでした。

  • 住所:〒248-0011 神奈川県鎌倉市扇ガ谷2-12-1
  • TEL:0467-22-1359
  • 御朱印:あり
  • 写経:確認中
  • 参拝可能時間:9:00~17:00くらい
  • 寺務所受付時間:概ね10:00~16:00

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