浄光明寺五輪塔は、扇ガ谷の浄光明寺が管理する国指定重要文化財です。覚賢五輪塔・覚賢塔とも呼ばれています。
例年4月の第2日曜日から第3日曜日までの「鎌倉まつり」の期間のみ一般公開されています。
実際に見に行った様子を写真も添えて、浄光明寺五輪塔について紹介します。
浄光明寺五輪塔(覚賢五輪塔・覚賢塔)とは
浄光明寺五輪塔とは、鎌倉時代中期から室町時代まで存在した「多宝寺」の長老の「覚賢」の供養塔・墓として建てられた高さ3メートル近い五輪塔のことです。国指定重要文化財にも指定されています。
建てられた年代は、嘉元4年(1306年)とされています。
多宝寺は極楽寺と同じ律宗であり、忍性が開山と伝えられています。
山の中にあり無理やり崖などを上って見に行く人もいるようですが、普段は非公開で例年「鎌倉まつり」の期間である4月第2日曜日から第3日曜日まで特別公開されます。
今後の日程は下記の予定となっています。
- 2023年:4月9日~4月16日
- 2024年:4月14日~4月21日
- 2025年:4月13日~4月20日
- 2026年:4月12日~4月19日
- 2027年:4月11日~4月18日
有料拝観エリアを通って向かいますが、通常有料拝観エリアは木・土・日・祝のみとなっていますが、この期間はずっと拝観可能です。
なお急な階段や山道を歩くため、ある程度健脚な方で無ければ見に行くことは難しくなっています。
健脚といっても、鶴岡八幡宮の石段を3往復するくらいの体力があれば、どうにかなるレベルです。
浄光明寺五輪塔(覚賢五輪塔・覚賢塔)の特別公開の様子
浄光明寺は、鎌倉駅から歩いて15分弱くらいのところにあります。
山門には上記の通り「覚賢五輪塔特別公開」と書かれていました。
なお国指定重要文化財の登録名は「浄光明寺五輪塔」になっています。
五輪塔までの道のり
境内に入り、有料拝観エリアの入口にて、拝観料を支払い奥へと進むと切り立った岩の壁が見えてきます。
行き止まりかな?と思うかもしれませんが、右側を見ると階段があり上っていけるようになっています。
この先には「網引地蔵」や「冷泉為相墓」などの史跡・仏像があり、曜日限定ですが、普段も公開されています。
網引地蔵へと向かうところに上記の注意書きが書いてありました。
覚賢塔特別公開についての注意
五輪塔までの山道は相當な距離があり塔所付近の降り坂石段がやや危険につき次のことを充分に承知の上参詣下さい。
- 一、健脚であること
- 一、歩行中の安全は自己責任のこと
確かにある程度、歩ける人でなければ危険です。
網引地蔵の前を通り、冷泉為相墓へ向かう階段を進みます。
階段を上り終えると「冷泉為相墓」があります。普段は「冷泉為相墓」の後ろ側にある戸は閉じていますが、この期間は開いていて、先に進めるようになっています。
この先に「浄光明寺 五輪塔」があります。
木戸とくぐり五輪塔へと向かいます。
山道ではあるものの、石が敷かれただの山道よりは、やや歩きやすくなっています。
途中開けている場所がありました。この場所から海が見えます。
木々があって、あまり開けていませんが、山の中から見える海は鎌倉らしさを感じさせてくれます。
あまりアップダウンはありませんが、下り階段が見えてきます。ここが注意書きにもあった危険な場所のようです。
この階段を降りていくと…
巨大な五輪塔が見えてきました。
浄光明寺 五輪塔の様子
小さな切岸状になっている中央に五輪塔は建っています。
身長170cmの管理人が立った状態で手を伸ばすと220cmくらいになるので、それよりもまだ30cm以上は高いので、250cm以上はあることがわかります。
3メートルと言われているけど、そこまでは高くないかな…
ネットで調べると322cmと書いてあるところや282cmと書いてあるところがありますが、実際には280cmくらいでしょう。
五輪塔の脇には小さな五輪塔が3つありました。
とても人が普通に進めませんが、奥の方にはやぐらも見えます。位置的に「多宝寺址やぐら群」の1つかと思われます。
1年に1週間ほどの公開ですが、平日の午前中ならそれほど混雑することも無いようです。たまに団体で見に来ると混雑するようですが。
中央にある丸い石、よくこれだけ綺麗に加工したものだと思います。
以上、浄光明寺五輪塔(覚賢五輪塔・覚賢塔)の特別公開についてでした。
- 住所:〒248-0011 神奈川県鎌倉市扇ガ谷2-12-1
- TEL:0467-22-1359
- 御朱印:あり
- 写経:確認中
- 参拝可能時間:9:00~17:00くらい
- 寺務所受付時間:概ね10:00~16:00
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