扇ガ谷にある妙伝寺へ参拝に行ってきました。
浄光明寺の更に奥にある日蓮宗のお寺で、小さなお寺かと思いきや本堂は割と大きく立派で、境内にはやぐらもあります。
境内の様子と御朱印(御首題)について紹介します。
妙伝寺の場所
妙伝寺は有名なお寺がある鎌倉の中では、知名度は高くはありませんが、扇ガ谷の中でもかなり奥にあるお寺で、とても静かな場所にあり、割と好きな人も多いお寺です。
いろいろな札所にもなっている浄光明寺の前を通り過ぎ
鎌倉十井にもなっている泉ノ井を通り過ぎてひたすら歩いていきます。
泉ノ井から70~80メートル(徒歩1分)くらい歩いたところで左側に道があります。
奥に妙伝寺(妙傳寺)と書かれた看板が見えます。ここが妙伝寺の入口です。
日蓮宗 正信山 妙伝寺と書かれていますが、現在の山号は「多宝谷山」で、正信山は東京にあった時の山号のようです。
階段を上っていくと本堂の前に出ます。
なおGoogle Mapだと妙伝寺へ続く道は表示されていないので注意して下さい。
妙伝寺の本堂
階段を上っていくと妙伝寺の本堂が見えてきます。
予想していたよりも遥かに大きい本堂でびっくりしました。
本堂の上から見ていくと鬼瓦や瓦の先についているマーク(家紋)を見てください。
葵の御紋です。つまり徳川家の家紋
これは開基とされる徳川頼宣もしくは、徳川家康の側室であった蔭山殿( 養珠院)に関係して徳川家の家紋を使用しているものと思われます。
鬼瓦の下には鳳凰が刻まれていました。
その下には龍神が彫られています。
龍神の左右には唐獅子と象の木彫りが取り付けられていました。
妙伝寺は1974年(昭和49年)に東京都文京区白山から移転してきたお寺なので、本堂は古い訳ではありませんが、こういう装飾がされているとお寺らしいと思いますね。
本堂にかかる扁額には右から左への横書きで「多宝谷山」と描かれていました。
賽銭箱には井桁に橘の日蓮宗の宗紋がありました。
扉が開いていたので中を見させてもらいました。
大きく広い本堂らしい本堂です。
訪れたのは10月ですが、まだ木々の緑が濃い季節で、本堂裏の山の緑と本堂、そして空の青が美しいコントラストを描いていました。
妙伝寺のやぐら
本堂にむかって右側にはやぐらが1つありました。
中に入って良いものか悩んだのですが、ちょうどお寺の方が通りかかったので中に入っても良いか確認したところ、快諾していただけました。
中には仏像とお狐様などがありました。
第六天魔王と刻まれた石碑もありました。
お狐様は左右に陶器製のものと石造のものがありました。
石祠があり、稲荷社でよくみかける宝珠の形が空いており、おそらくこの小祠が稲荷社として祀られていたのかな?と思いました。
延命地までは読めますがその後が読めませんが、延命地蔵様でしょうか
本堂と墓地の間に「浄行堂」というところがあり仏像がありました。
宗祖御降誕八百年慶讃記念と書かれているので、日蓮上人の生誕800年記念として建てられたものと思われます。
こちらでもお参りさせていただきました。
妙伝寺にあるのは御首題・御朱印は無し
境内を拝観させていただいていた時に若い住職の方が通りかかったので御朱印はありますか?と尋ねたところ「ありますよ~」と言われたので「御首題もありますか?」と聞いたら
「むしろ御首題しか無いというか…」
と笑顔で答えてくれました。ということで御首題帳を出して御首題をお願いしました。
会話の感じからして、御首題を知らない人が多くて、御朱印を求められることが多いので、御首題を御朱印として出しているような感じでした。
御首題は日蓮宗の寺院のみにある御朱印に似たものですが、趣旨が異なります。
御首題は基本的に中央に「南無妙法蓮華経」の題目が書かれ、法華経中の文言や寺院の縁起に因む文言が書かれ、後は寺院名や山号などが書かれます。
納経代は300円からとなっています。
恐らくは御朱印帳にも御首題を書いていただけますが、日蓮宗の寺院によっては御首題は御首題帳にしか書いてくれないところも多いので、鎌倉で寺院巡りをする時は御首題帳も持っているのがおすすめです。
御首題帳はあまり販売されていないので、Amazon等で事前に購入しておくのがおすすめです。
妙伝寺へ行こう
扇ガ谷の奥にある妙伝寺、思った以上に立派なお寺で、でもとても静かで、とてもお気に入りの場所となりました。
初夏には紫陽花、晩秋には紅葉が楽しめるエリアなので、ぜひ妙伝寺に訪れてください。
以上、扇ガ谷の妙伝寺の境内の様子と御朱印(御首題)についてでした。
- 住所:〒248-0011 神奈川県鎌倉市扇ガ谷2-21
- TEL:0467-25-2885
- 御朱印:御首題がある
- 写経:なし
- 参拝可能時間:24時間
- 寺務所受付時間:概ね9:00~17:00
- 拝観時間:概ね9:00~17:00
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