鎌倉でも人気のお寺である建長寺には3つの門があります。
外門(天下門)・総門・三門(山門)です。
それぞれの門について写真を添えて説明します。
特に三門は、国指定重要文化財にもなっている迫力ある山門です。
また国宝になっている梵鐘についても紹介します。
建長寺の外門(天下門)
大きなお寺なら山門がありますし、建長寺にも山門はあります。でも3つくらい門があるようだけど、どの門が山門なんだろう?と思うのではないでしょうか?
北鎌倉から歩いてきたり、バスで来た場合に最初に見える門が「外門」と呼ばれる上記写真の門です。これは山門ではなく、外門と言います。
建長寺の公式サイトには「天下門」と書かれています。
かつては天下門は東と西の2つあったそうですが、関東大震災により倒壊し、西側の天下門のみが昭和59年(1984年)に再建されました。
そのため西外門という場合もあります。
天下門の扁額には「天下禅林」と刻まれています。天下禅林は「人材を広く天下に育成する禅寺」という意味らしいです。
外門の前には非常に大きな寺号標が置かれており、最初の記念撮影スポットとなっています。
この寺号標の奥は自転車・バイク置き場として使われていますが、勝手に使って良いのか悪いのかわかっていません。
夕方に行くと隣の鎌倉学園の生徒が門の辺りで集まっていることもあり、寺号標の前に腰掛けていて、先生に注意されていることもあります。
外門のを入ると、建長寺の駐車場となっています。上記写真の左側に見えるのが建長寺の入口となる総門です。
建長寺の総門
建長寺の入口となるのが上記写真の「総門」です。
今の総門は天明3年(1783年)に京都のお寺である般舟三昧院(はんじゅざんまいいん)で建てられたものを、昭和15年(1940年)に移築したものです。
扁額には「巨福山」と山号が描かれています。
この「巨福」は「こふく」と読み、大きな福をもたらすという意味もありますが、この辺りの地名が「巨福呂・小袋」(ともに「こふくろ」と読む)だったことから山号を「巨福山」としたと言われています。
この総門の先が拝観エリアとなり有料となります。
建長寺の拝観時間は朝8時半から夕方4時半まで。8時半以前に行くと門が上記写真の通り閉まっています。
8時30分になるとお寺の方が開門を行います。
誰も並んでない時もあれば10人くらい並んでいることもありますし、行事がある時は多くの方が並ぶこともあります。
中へ入ると左右に建物があります。
右側が受付で、ここで拝観料を支払います。
左側が売店兼朱印所です。
御朱印をいただく場合は、受付を済ませた後にここにすぐに御朱印帳を渡すことをおすすめします。
建長寺の御朱印は塔頭(境内に点在する寺院)も含めると10種類以上もあります。
鎌倉二十四地蔵霊や鎌倉三十三観音霊場の御朱印を集めていて、塔頭や半僧坊でいただく場合は、別途それぞれに行かないといただくことは出来ませんが、まずはここで御朱印帳を預けてその間に唐門・方丈くらいまで参拝するのがおすすめです。
近場を参拝して一旦戻ってきて、記帳された御朱印帳をもらい、御朱印帳をもって塔頭や半僧坊に向かうのが一般的です。
建長寺の三門(山門)
総門の先はまっすぐに参道が続いていますが、木々を抜けたところで少し左に曲がっており、その曲がった先に「三門」と呼ばれる非常に大きな門があります。
これが建長寺の山門であり「三門」と呼ばれています。
扁額には正式名である「建長興國禪寺」と刻まれています。
国の重要文化財にも指定されています。
三解脱門の略。空・無相・無作を表しこの三門をくぐることによってあらゆる執着から解き放たれることを意味します。
と書かれています。
創建者である蘭溪道隆(らんけいどうりゅう)の言葉に、「建長寺は、禅をまなぶすべての人に開け放たれている。この境内には人を差別しない清風が、いつも吹いている」とあり、建長寺はあらゆる人々、修行者(しゅぎょうじゃ)に門を開放している事を表しています。
楼上(門の上部)には、釈迦如来(しゃかにょらい)・十六羅漢(じゅうろくらかん)・五百羅漢(ごひゃくらかん=修行を完成された人)を安置しています。
この門は1775年に万拙硯誼(ばんせつせきぎ)和尚などの努力によって再建されました。創建当初は三門後方左右に大坐禅堂(だいざぜんどう)、大食堂(だいじきどう=話をしたり、音をたててはいけない食堂)がありました。
訪れた時、ちょうど三門の掃除中で、お寺の方々がずぶ濡れになりながら、掃除をされていました。
訪れたのが7月20日という真夏だったことでずぶ濡れになっても気持ち良い時だったので問題無いですが、冬だと凍えてしまいそうです。
人が小さく写っているので、この三門が如何に大きいかわかると思います。ビル4階分くらいの高さは余裕でありそうです。
掃除をしていない時は、もちろん中を通って進みますが、通るところは普通のワンボックスなら余裕で通れるくらいの広さがありました。
この先には、仏殿・法堂・唐門と呼ばれる建物がありますが、総門と三門、そして仏殿・法堂・唐門は、最低限見て参拝しておかないと建長寺を参拝したと言えないと思います。
建長寺の鐘楼と梵鐘
三門の右側には鐘楼があります。
いわゆるお寺の鐘です。
梵鐘は2.7トンもの重さがあるそうですが、この鐘、建長7年(1255年)に作られたもので、数少ない創建当時のものです。
しかもこの鐘は国宝(工芸品として)となっています。建長寺には3つの国宝がありますが、建長寺内にある国宝で唯一、一般公開されています。
ここまで紹介したところを急ぎ足で見ると5分くらい、ゆっくり見ると人次第ですが15分から20分はかかります。
建長寺には他にも見どころが多くあるので、時間の余裕を以て来てくださいね。
以上、建長寺の外門(天下門)・総門・三門(山門)と梵鐘についてでした。
- 住所:〒247-8525 神奈川県鎌倉市山ノ内8
- TEL:0467-22-0981()
- 御朱印:あり
- 写経:あり
- 参拝可能時間:8:30~16:30
- 寺務所受付時間:8:30~16:30
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