鎌倉の極楽寺にある成就院へ参拝に行ってきました。
過去には何度か訪れていましたが、数年ぶりの参拝でした。
これから成就院に行こうかな?と考えていて、見どころはどこだろう?境内の様子はどうなの?という方に成就院の7つの見どころや境内の様子をお伝えします。
極楽寺坂から見る2つの成就院への入口
江ノ電「極楽寺駅」から成就院を目指すと極楽寺坂という坂道を降りていきます。
極楽寺坂は「極楽寺坂切通」とも言い、元々は1つの山だったものを削って道を切り開いたところで、鎌倉時代後半に作られたと言われています。
もちろん昔はこんなに良い道ではなく、もっとゴツゴツとした道だったと思われます。
成就院・西結界側の入口
そんな極楽寺坂の途中に成就院への入口となる階段があります。
風化して読みにくくなっていますが、成就院の山号である「普明山」と刻まれた寺号表が目印です。
それほど急な階段ではありませんが、運動不足だと息があがる程度には長い階段です。
階段を上っていくとゆるい坂道になり、その先に門が見えます。
西結界という扁額がかかる門があります。
成就院は西側の入口である「西結界」の門と東側の入口である「東結界」の門があります。
極楽寺駅から来ると「西結界」の門が入口となります。
成就院・東結界側の入口
東結界側の入口は極楽寺坂の直線を下り終えてカーブとなるところの中間くらいにあります。
本来はこちらが入口だったようで大きな寺号標に「成就院」と刻まれています。
門の先は少し坂道が続き、後半に階段があります。
見どころ1・山門前からの由比ヶ浜の絶景
西側結界から入っても、東側結界から入っても成就院の山門の前で合流するので、それほど差はありません。
ただこの山門前の東結界側と西結界側の参道が合流する地点が、成就院の見どころの1つ目となる絶景ポイントです。
奥に海が見えるのがわかるでしょうか?右側に見える階段が山門へ続く階段です。
奥は東結界側の階段を上ってきたところで写真を撮っているところは西結界側から歩いてきて階段を上り終えたところです。
写真に写る階段は東結界から上ってきた時の階段です。その奥に見えるのは由比ヶ浜です。
由比ヶ浜を一望できる絶景スポット、ここが成就院で最初で最大の見どころという人もいます。
由比ヶ浜だけでなく、その奥の材木座海岸まで見渡せます。
寺院の境内から見える海というのは鎌倉らしい景色の1つと言えます。
由比ヶ浜・材木座海岸を挟んで反対側にある光明寺まで見えました。
なお2014年くらいまでは、初夏になるとここは人が溢れんばかりの人気のスポットでした。
というのは、この参道に紫陽花が咲き乱れ、その奥に由比ヶ浜が見えるという絶景スポットになっていたからです。
上記の写真のみ2013年6月に撮影したものです。
ただ残念ながら現在は紫陽花はかなり撤去され、ここまで紫陽花が咲き乱れることはなくなりました。
紫陽花は減ったものの代わりに萩が植えられ、9月後半くらいから10月初旬にかけては、萩の花と由比ヶ浜の海を楽しめるようになりました。
成就院の萩の花
紫陽花ほどの派手さはありませんが、小さな花が咲く萩の花の静けさも秋の鎌倉と相まって、これはこれで良い景色だと思いました。
個人的には、行きは西結界から入り、山門前で突然見える海を堪能し、参拝が終わった後に東結界側に向かい、海を見ながら長谷駅経由で帰るのがおすすめです。
そして、力餅家の名物「権五郎力餅」を買って帰るのが、成就院に訪れた時の我が家の定番です。
成就院の山門と境内
成就院の山門
扁額には「普明山」と描かれています。
山門の左脇には大きな宝塔があります。
山門をくぐり境内の中へ
やや右前方に成就院の本堂が見えますが、本堂に行くまでにぜひ見ておきたいものを紹介します。
見どころ2・なでかえる
山門を越えて中に入って振り返るとカエルの像があります。これは「なでかえる」と言います。
はい、ペ○ちゃんに似てるとか、そういうことは言わないように。○コちゃんは、舌を左に出していますが、なでかえるは右に出していますから。
「善き心幸せを招きかえる<善心廻幸>」と説明されており、善き心は、幸せを招いてくるという意味でしょう。撫でるとご利益があるそうです。
なでかえるが、成就院2つ目の見どころです。
弘法大師像
弘法大師が開山したとも伝わる成就院、山門を入ってすぐ右側に弘法大師の立像があります。
本堂の中には、弘法大師坐像があるそうです。
見どころ3・天水盤を使った手水
少し先に進むと天水盤っぽい蓮の花を象った手水がありました。
この形の手水は見たことが無いため、新鮮に感じました。
訪れた時は感染予防のために水は出ていませんでしたが、水が出るようになる頃、また訪れたいと思いました。
この手水が成就院3つ目の見どころです。
見どころ4・不動明王 御分身
成就院で人気なのが、本尊 不動明王 御分身と言われる像です。
この像が成就院4つ目の見どころです。
この不動明王は、縁結び・恋愛成就にご利益があると言われています。
写真撮影してお守りとして待ち受け画面にすると良いとか。
縁結び不動明王像とも言われています。
見どころ5・子安地蔵と子生み石
不動明王像の裏側にお地蔵様とその前に石が置かれています。
これは「子安地蔵と子生み石」で、安産祈願・子宝祈願・子育て祈願にご利益があると言われています。
これが成就院5つ目の見どころです。
目立たないので、気づかずに帰ってしまうかもしれませんので、不動明王の裏側もチェックしてくださいね。
文覚上人荒行像
本堂の前に腕を抱えて考えている仏像があります。文覚上人像(文覚上人荒行像)というものです。
成就院に伝わる木像文覚は、明治時代の「日本のロダン」と称された彫刻家 荻原碌山の作品に大きな影響を与えたそうで、木像ではなくブロンズ像が置かれています。
河口慧海 釈迦菩行像
本堂の右側に置かれている像は「河口慧海 釈迦菩行像」と呼ばれるものです。
河口慧海(僧であり仏教学者であり探検家・1866~1945)がチベットから持ち帰った釈迦菩行像レプリカとのことです。
聖徳太子1300年御忌記念 和貴
成就院の本堂の前の奥には聖徳太子1300年御忌記念で建立された夢殿を象った「和貴」という石造物があります。
詳しい説明が無いため、詳しくはわかりません。
成就院建立時の五輪塔の一部
本殿の前に「成就院建立時の五輪塔の一部」という石塔の一部が置かれています。
成就院建立時ということなので、1219年頃のものということになります。
見どころ6・成就院 本堂
そして見どころの6つ目が本堂です。
扁額には右から左への横書きで「成就院」と描かれています。
賽銭箱の前には参拝の仕方が置かれていました。たまに二拝二拍手一拝をする方がいますが、これは神社用の参拝なので、お寺は合掌(手をあわせるだけで、音はならさない)・一礼が説明されています。
本堂前に置かれた天水盤
中を覗き込むと木々は映りこんでいました。
成就院の本堂前のエリアは決して広い訳ではありませんが、いろいろと見どころがあるので、ぐるっと回ってくださいね。
なお山門を入って左側に進むと本来であれば御朱印やお守りを販売しているところがありますが、2021年はほぼ閉じていました。
成就院の季節の移り変わりが見どころ7つ目
成就院7つ目の見どころは、季節の移り変わりです。
春は山門前にある桜が海と一緒に見られて美しい景色を描きます。
初夏は紫陽花、夏は蓮
初秋は萩の花に、秋は秋桜など、四季折々の花が見られます。
どの季節にいっても四季の変化が楽しめるのが成就院であり、見どころです。
ぜひ、成就院へ参拝に訪れてくださいね。
以上、成就院の7つの見どころと境内の様子でした。
- 住所:〒248-0023 神奈川県鎌倉市極楽寺1-1-5
- TEL:0467-22-3401
- 御朱印:あり
- 写経:なし
- 参拝可能時間:8:00~17:00(11月~3月1日まで16:30)
- 寺務所受付時間:8:00~17:00(11月~3月1日まで16:30)
- 拝観時間:8:00~17:00(11月~3月1日まで16:30)
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