初詣も落ち着いてきた1月10日、鎌倉駅からもほど近い本覚寺では「本えびす」という行事が行われます。
毎年、商売繁盛を願う福笹を求めて多くの人で賑わいます。
実際の様子を写真を添えて、紹介します。
本えびす祈祷会について
本覚寺では「初えびす」と「本えびす」がありますが、1月10日に行われるのが本えびすです。
本えびすとは?十日えびすとの違いは?
本覚寺の「本えびす祈祷会」とは毎年曜日に関係なく1月10日に行われる行事・祈祷会です。商売繁盛の神様である「えびす様」が祀られていて、福笹と呼ばれる縁起物を承ることで、その年の商売繁盛が叶うと言われています。
午前11時から開始ですが、10時くらいから境内は混雑し始めます。
1月1日から1月3日に行われる「初えびす」と合わせて「鎌倉えびす」と呼ばれていますが、時代はそれほど古い訳ではなく1981年(昭和56年)に日蓮七百年遠忌の機会に夷堂(えびすどう)が再建されてから行われているため、実質的に1982年から始まりました。
関西だと恵比寿様を祀る神社で1月10日「十日えびす」と呼ばれる神事が一般的ですが、関東だと「十日えびす」はほぼ見られません。
そのため「本覚寺」の「本えびす」を「十日えびす(十日夷)」として紹介する人もいます。Wikipediaではなぜか「十日夷」として紹介されています。
本覚寺の「本えびす」も福笹などから恐らくは関西の「十日えびす」の影響を大きく受けているでしょう。
なぜ1月10日に「本えびす」が行われるのか?
1月10日に「本えびす」「十日えびす」が行われる理由は諸説ありますが、有力な説としては、「えびす様が出稼ぎへ出かける日」とされているためです。
他にも徳川幕府が原因という説もあります。
江戸時代になり、没落後の豊臣家を崇めている人々への弾圧を強めていた徳川幕府。それに対して、豊臣秀吉像を“恵比寿様を祀っている”と偽って恵比寿宮に隠して祀っていた風習がやがて「十日戎」として庶民の間で定着化したという説が有力です。
鎌倉の場合、江戸時代だとどちらかと言えば徳川幕府よりなので、あまり関係ないと思うのと、本えびすが始まったのが昭和の時代からということもあり、関西の「十日戎」が関係していて、「えびす様が出稼ぎへ出かける日」を起源にしているように思います。
本覚寺の「本えびす」の様子
訪れたのは10時45分頃、その前の10時くらいに1度前を通りましたが、そこそこ人が多くいました。
山門をくぐり境内へ
中に入ってみると既に凄い人!
夷堂に参拝している人もそれほど多くなく…
本堂で拝む人もそれほど多くはありませんでした。
ただし福笹を求めて並んでいる人は…
鎌倉駅方面からの入口からずっと並んでいます。100人以上は並んでいました。
福笹は3000円・5000円とありますが、3000円のものから無くなっていくそうです。
また「にぎり福(握り福)」と呼ばれるお守りも人気です。
11時少し前になると福男・福娘、そしてお寺の方が並んで夷堂に向かいます。
そして夷堂に入り、祈祷会が行われます。
非常に混雑している本覚寺の境内ですが、1月10日は「110番の日」ということもあって、警察も防犯について呼びかけていました。
えびす大福 by日影茶屋
境内ではサザンオールスターズの「鎌倉物語」の歌詞の中にも登場する「日影茶屋」が「えびす大福」を販売していました。
これも縁起物だから…ということで購入してみました。
1個250円
焼き大福という感じで、ふわふわというよりはやや硬めの大福です。
あんこは美味しかったですが、個人的にはふわふわ食感の大福の方が好きかな…
でも縁起物ですから。
本えびすへ行ってみよう!
本覚寺は、鎌倉・江の島七福神の札所の1つにもなっています。鶴岡八幡宮をスタートとして、本覚寺に来るまで3つの札所があり、本覚寺で4つ目となります。
御朱印巡りが好きな方にも楽しめます。
七福神にも関連しているので、七福神に関する縁起物も扱われています。
鶴岡八幡宮の初詣と兼ねて、本覚寺の本えびすにも訪れてみてはいかがでしょうか?
以上、本覚寺の「本えびす」についてでした。
- 住所:〒248-0006 神奈川県鎌倉市小町1-12-12
- TEL:0467-22-0490
- 御朱印:あり
- 写経:確認中
- 参拝可能時間:基本24時間
- 寺務所受付時間:9:00~16:00
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