鎌倉ものがたり 第11話は、閻魔堂というお寺でおきた殺人事件?という内容になっていますが、殺人事件ではなかったという話です。
ただ少し可愛そうな気持ちもする少し後味が悪い内容です。
閻魔堂という架空の場所(モデルはあり)が舞台になってます。
鎌倉ものがたり 第11話 詳細
- タイトル:閻魔堂の怪異
- 掲載巻数:第1巻
- 表紙:閻魔様と住職
- 登場場所:円応寺(モデルとして)
- 鎌倉に関係するモノ:-
- 登場する魔物:化ける狸
第11話の表紙
第11話の表紙は閻魔大王と住職、そして一色先生が描かれています。
鎌倉には閻魔大王を祀っている寺院がいくつかあります。
第11話に登場する場所
第11話に登場する場所は、漫画では「閻魔堂」としていますが、モデルは円応寺というお寺です。
円応寺には冥界の十王の像が祀られており、中央には閻魔様が鎮座しています。
この閻魔様には言い伝えがあり、円応寺がまだこの場所に来る前のことですが、子どもを食べたという伝承があり「人喰い閻魔」と言わることもありました。
漫画でも鎌倉警察署の大仏署長が人喰い閻魔について述べています。
また円応寺は以前「新居閻魔堂」という名勝でした。
第11話に登場する鎌倉関係のモノ
第11話には鎌倉に関するモノは特に出てきませんでした。
ただ殺されてしまった人に化ける狸の話は、延命寺に伝わる狸の話をモチーフにしたのかな?と思うところがありました。
昔、延命寺には人間に懐いた狸が住んでいて、酒好きの和尚のために酒を買いに行ったりしていたと伝わっています。
でも実際には建長寺に伝わる狸の話です。
1775年に再建された建長寺の山門は、狸の山門ともいわれ、 狸和尚の伝説が残っています。
万拙碩誼という僧が、 建長寺の山門を再建しようと一生懸命に托鉢をして歩きました。 万拙和尚の熱心な托鉢に感激した狸が、 建長寺の山から出てきて万拙和尚の托鉢姿になりすまし、 金や米をもらい歩きました。もらってきたものはみな山門のところに置いていったということです。 ある時、 托鉢をしていた狸和尚は犬にほえられて姿を現わしてしまい、化けの皮がはがれてしまいました。 このことから狸が托鉢して歩いていたことが分かったということです。
かまくら子ども風土記 201ページより
この話は、いろいろなバージョンがあるようで、狸がご飯をもらっていたからお礼に托鉢をしていたとか、犬が和尚に化けた狸を噛み殺したとかとも言われています。
円応寺は建長寺の境外塔頭でもあるので、建長寺の話をモチーフにして作られた話になっています。
第11話の感想や備考
和尚さんを殺したと思われて、殺されてしまう狸が可愛そうな11話でした。
ただ鎌倉には狸にまつわる言い伝えが数多くあり、本当に狸は人に化けていたのかな?と思わせる、そんな雰囲気がある街です。
なお今でも鎌倉の街には時折、狸が出没します。
民家の方まで山から降りてくることもあります。
以上、鎌倉ものがたり 第11話(コミック1巻)「閻魔堂の怪異」の聖地巡礼でした。
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