5月の中旬、横浜市側から鎌倉市側に向かって朝夷奈切通を歩いてきました。
5月の朝夷奈切通は、新緑がとても美しく、水の流れる音や鳥のさえずりを聞きながら軽くハイキング気分を味わいたい方にとてもおすすめです。
実際の様子はどうか写真と動画(タイムラプスムービー)を使って紹介します。
今回の朝夷奈切通の流れ
今回は、鎌倉駅からバスに乗って横浜市側の朝夷奈切通の最寄りバス停である「朝比奈」まで向かい、そこから朝夷奈切通を歩き、鎌倉側に抜けるコースです。
鎌倉側に抜けた後は、鎌倉側の朝夷奈切通の最寄りバス停である「十二所神社」まで歩きます。
鎌倉駅から横浜側の朝夷奈切通の最寄りバス停「朝比奈」までのバスは、1時間に2本なので、事前に時間を調整しないと大きなタイムロスになることがあります。
鎌倉側から鎌倉駅に戻るバスは1時間に4本ほどあるので、それほど時間を気にしなくても問題ありません。
鎌倉駅から横浜側のバス停「朝比奈」バス停は、京急バス「鎌24 金沢八景駅」行のバスとなります。
なお「鎌23 鎌倉霊園正門前太刀洗ゆき」に乗車すると「朝比奈」バス停までは行かないので、注意して下さい。
今回の流れを箇条書きにすると下記の通りです。
- 鎌倉駅からバスに乗車
- 朝比奈バス停到着(ここまでで20~30分)
- 朝比奈バス停から朝夷奈切通入口まで(5分弱)
- 朝夷奈切通を歩く(約1km 20~30分)
- 朝夷奈切通(鎌倉側)から十二所神社バス停(約10分)
- 十二所神社バス停から鎌倉駅
バスの乗車がスムーズに行えれば90~120分くらいです。
ただ鎌倉市は渋滞が多いので、バスが渋滞に巻き込まれるとかなりの時間がかかる場合があります。特にゴールデンウィークなどの大型連休の場合、30分以上バスが遅れることがあるので、時間に余裕は持ってくださいね。
朝夷奈切通の様子
朝比奈バス停でバスを降りてから朝夷奈切通を歩き、十二所神社バス停までの様子を順に紹介していきます。
朝比奈バス停から横浜側の朝夷奈切通まで
まずはタイムラプスムービー(早送り動画)を見て下さい。23秒ほどです。10倍速なので、実際に歩くと230秒ほど・約4分です。
ゆるい上り坂ですが、それほど大変ではありません。
ここからは舗装されていない山道になります。
スニーカーでも大丈夫ですが、滑りにくい(例えばビブラムソールの登山靴)の方がおすすめです。
特に雨が降って1~2日後は、切通の道が川のようになっていることがあるので、滑りにくく濡れても良い靴か、濡れないようにハイカットの防水機能のある登山靴がおすすめです。
たまに革靴やローファーで歩いている人もいますが、大体泥まみれになって、靴の中に水が入って気持ち悪そうに歩いています。
横浜市側・朝夷奈切通入口から、朝夷奈切通最大の切通まで
横浜市側の入口から歩いて、朝夷奈切通で最大の切通となる場所の手前までは、歩いて概ね3~4分くらいです。
10倍速のタイムラプスムービー(早送り動画)で約20秒です。
ここまで来ると、切通に来た!と思える光景に出会えます。
朝夷奈切通・最大の切通
最大の切通とは、一番山を削っている深さがあることを意味します。
この区間が朝夷奈切通で最も切通としての深さが感じられる場所です。
と言っても20~30秒ほどで抜けられます。
ここで記念写真を撮りたくなるはずです。
また上を見上げると新緑の季節ならではの美しい緑がわかるはずです。
熊野神社分岐まで
最大の切通を抜けて進んでいくと「熊野神社分岐」までは普通の山道です。
熊野神社分岐とは、左側にも登山道があり、左側に進むと「熊野神社」という神社があるため、呼ばれている通称です。
時間に余裕があれば熊野神社まで行くのもおすすめです。健脚な方で往復30~40分くらいです。
今回は熊野神社は諦めて先に進みます。
朝夷奈切通の最大切通から熊野神社分岐までのタイムラプスムービーも見て下さい。
この区間は概ね4分くらいです。
熊野神社分岐から鎌倉市・市境まで
熊野神社分岐から少し進むといよいよ鎌倉市に入ります。
この場所が朝夷奈切通の中でも見どころの1つになっています。
まずはタイムラプスムービーを見て下さい。
10倍速のタイムラプスムービーで16秒なので3分ほどの距離です。
タイムラプスムービーで一瞬映る石柱が市境を表しています。
「横濱」と書かれています。裏側には「神奈川 縣」と書かれています。
その先には大きな切岸があり、仏像が描かれています。
なおこの仏画は近年になってから刻まれたもので、歴史的な価値は無いと言われています。
この辺りで、朝夷奈切通のほぼ中間くらいです。
そしてここまでは緩い上り坂ですが、ここからは緩い下り坂となります。
市境から無阿弥陀仏供養塔・道造供養塔まで
市境から進むと「無阿弥陀仏供養塔・道造供養塔」と呼ばれる供養塔が並んでいる場所に出ます。
市境から無阿弥陀仏供養塔・道造供養塔を過ぎた辺りまでのタイムラプスムービーも見て下さい。
1分ほどで抜けられます。
無阿弥陀仏供養塔・道造供養塔からの坂道
この辺りから道に水が流れていることが多くなり、かなり滑りやすくなるので、注意が必要です。
雨が降った直後だとまるで川のようになっていることもあります。また道の横には水が流れる側溝のような場所もあります。
朝夷奈切通の石地蔵
下り坂を降りていくと右側にお地蔵様があります。「石地蔵」と呼ばれています。
この辺りも朝夷奈切通の見どころの1つです。
深くはありませんが、切通であることがわかり、また岩盤を削って道にしていることがわかります。
朝夷奈切通はこの辺りが一番好きという方も多いです。
タイムラプスムービーでは無い、水の音・鳥の鳴き声が聞こえる動画もご覧ください。
ここで自然の音に耳を傾けて、ゆっくりと過ごしたくなります。
石地蔵から下り坂
石地蔵を通り越してしばらく歩いていくと、人工物であることがわかる場所があります。
昔はここに何か建物があったようですが、詳しくはわかりません。
石地蔵からこの辺りまでのタイムラプスムービーをご覧ください。
朝夷奈切通 鎌倉側入口までの5分間
ここまで来ると後5分ほどで鎌倉川の入口です。
タイムラプスムービーをご覧ください。
最後の方に小さい滝が見えますが、この滝の辺りがほぼゴールです。
この滝は「三郎の滝(朝比奈の滝)」と呼ばれています。
これで朝夷奈切通はすべて歩ききりました。
鎌倉市側入口から十二所神社バス停まで
鎌倉市側の入口から十二所神社バス停までは7~10分くらいです。途中までは砂利道です。
タイムラプスムービーの中で砂利道を抜けてから2回、右側に振り向くシーンがありますが1つ目が「十二所のやぐら群」と言われる「やぐら」がある場所です。
2つ目が「庚申塔」と呼ばれる石塔です。
元々、岩の上にある庚申塔(石塔)のあるところが道だったそうで、近現代になってから、掘り下げて、道にしたそうです。
そして十二所神社バス停へ到着。
基本的に15分くらいに1本でバスが来るので、それほど待つこともありません。
新緑の朝夷奈切通を歩こう!
年間を通じて歩くことが出来る朝夷奈切通ですが、一番好きな時期は4月後半から5月中旬くらいまでの新緑の季節です。
清々しい新緑の色と香りがとても爽やかな気持ちにさせてくれます。
また平日なら、人とすれ違っても多くて10組未満で、あまり人も多くないのも良い点です。
この日は5組としかすれ違いませんでした。
切通自体は30分弱で通り抜けられ、アップダウンも激しくないので、ハイキング未経験者にもおすすめのコースです。
是非1度新緑の朝夷奈切通を歩いてください。
なおこの季節は日中25度を超える日もたまにあるので、飲み物は持参してください。
横浜側の入口に工場があって、そこに自動販売機もあります。
以上、新緑の朝夷奈切通の様子についてでした。
- 文化財登録:国指定史跡
- おおよその住所:〒248-0001 神奈川県鎌倉市十二所
- 管理団体:鎌倉市
- TEL:0467-61-3857(鎌倉市文化財課)
- 見学可能時間:24時間(夜は非常に危険)
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