鎌倉市極楽寺は、江ノ電が町の中央近くを東西に走る低山に囲まれた町です。
有名な観光スポット・寺社としては、極楽寺や成就院があります。
またドラマや映画、アニメ等の舞台にもよくなるエリアです。そのため観光やロケ地巡りで訪れる人が多くなっています。
鎌倉市極楽寺 基本情報
- 人口:約1720人
- 世帯数:約790世帯
- 小学校学区:鎌倉市立稲村ヶ崎小学校
- 中学校学区:鎌倉市立御成中学校
- 土地平均価格(地価公示):726000円/坪~
- 土地資産性(5段階):2/5(低い)
- 安全性(5段階):3/5(普通)
- コンビニ:なし
- スーパーマーケット:なし
- 最寄駅:江ノ電「極楽寺駅」
- 住みやすさ(5段階):2/5(低い)
土地価格について
鎌倉市極楽寺でもエリアや条件等で土地の価格や資産性は異なります。
上記で表示してある価格は「鎌倉市極楽寺 地価公示」等で検索して表示されることが多い土地の価格ですが、場所によってはもう少し安くなったり倍以上になることがあります。
実際に売り出される土地は坪単価120万円前後が現状は多いようです。
安全性について
安全性は防犯面と災害面、そして交通が考えられます。
防犯面で言えば観光で訪れる人は多いものの、極楽寺駅から成就院あたりくらいで他は地元の方がメインとなるので、割と安全な地域です。
災害面で見ると100~200年に1度の大地震を除き、5~10年周期で起こる台風などの土砂降りや震度3~5程度の地震で考えると危険なところは割とあります。というのも極楽寺のほとんどが谷戸だからです。
谷戸は山と山の合間のことで、山の急斜面が割と多く、土砂崩れの可能性が否定出来ないからです。
交通面だと道が狭いことが多く小規模な接触事故は定期的に発生していると聞きます。5段階評価だと2~3といったところです。
トータルで安全性は5段階中3としています。
なお100~200年に1度の大地震に備えることは大切ですが、心配していると日本で住める場所はかなり限定されます。東京・神奈川なんて住める場所はほとんどなくなります。
鎌倉市極楽寺という街について
極楽寺は「極楽寺」というお寺があることから名付けられた地名です。
1970年代以降、定期的に映画やドラマなどのロケ地に何回も利用されたことでロケ地巡りとして訪れる人が多い町です。
ほとんどが谷戸で低山に囲まれた町のため、アップダウンが割と多い町です。
Googleマップ等で見てもらうと行き止まりになっているところが多いのがわかりますが、これが谷戸であり、奥に行くほど坂道が急になる傾向にあります。
居住エリアを大まかにわけると下記の4つに分けられると言えます。
- 極楽寺駅周辺
- 針磨橋を中心に広がる谷戸エリア
- 極楽寺駅北側に広がる谷戸エリア
- 極楽寺1丁目11~13の特殊なエリア
- 極楽寺4丁目の特殊なエリア
極楽寺駅周辺
極楽寺駅から概ね徒歩5分以内の比較的交通量や人が多いエリアで飲食店もそれなりにあるエリアです。
一部石の階段の道を上っていかないといけない家もありますが、ゆるい坂道はあるものの比較的平坦なところが多くなっています。
2024年から2025年にかけて小規模の土地造成が行われて新しい人も住み始めているエリアです。
針磨橋を中心に広がる谷戸エリア
針磨橋という歴史ある橋があった場所に案内板が建っていますが、このあたりから南北に谷戸が広がっており、住宅街が形成されています。
車がギリギリすれ違えるかどうか、という道も多く谷戸の奥の方では代替わりした時に土地を売って出ていく人もいて、定期的に土地が出るエリアです。
上記写真は月影ヶ谷という谷戸です。
極楽寺駅北側に広がる谷戸エリア
極楽寺駅から緩い坂道を上り、桜橋という橋をわたって少し進むと道がかなり分岐しており、分岐した道の先は谷戸です。
特に長谷貯水池と呼ばれる車は行き止まりの谷戸と三和隧道(打越トンネル・オバケトンネル)というトンネルに向かう谷戸は奥行きのある谷戸で、途中車と車がすれ違えないほど狭い道になっています。
また急な坂道の象徴とも言えるコンクリートで○型(Oリング・オーリング)がついた道もあるエリアです。歩いて毎日通るとなると足が鍛えられますが、それだけ毎日歩くのは大変なエリアが点在しています。
極楽寺1丁目11~13の特殊なエリア
極楽寺1丁目の11番地から13番地は最寄り駅は極楽寺駅ですが、車では最短ルートで極楽寺駅まで行くことが出来ない住宅街です。
というのも極楽寺駅に向かう場合は階段状の道を降りていかないといけません。
車やバイクでは降りられない階段を通ると8~10分くらいで極楽寺駅にたどり着きます。
車の場合、海岸線の道から脇道に入ってそこそこ長い上り坂を上っていかないとたどり着けないエリアです。
なお極楽寺は海に面していませんが、このエリアは高台にあり恐らく海側の人なら自宅から素晴らしい眺めが見られると思います。例えば下記のような景色です。
眼下は坂ノ下になります。
極楽寺4丁目の特殊なエリア
ここって住所が極楽寺なの?と思う場所が極楽寺4丁目の極一部にあります。極楽寺4丁目9番地と10番地の一部です。
鎌倉の人でもここは「鎌倉市笛田」じゃないの?と思う場所で三和隧道(打越トンネル・オバケトンネル)を越えて一旦笛田の町に入ってから急な坂道を上った先にあるエリアです。
山を削って造成された地域です。
下記のGoogleマップのエリアです。
土地として出回ることがほぼないエリアですが、一応知っておいても良いかもしれません。
極楽寺の不動産について
極楽寺は不便なところにアパートが点在していたりします。またマンションはほとんどないエリアです。
賃貸情報・アパートや賃貸マンション
江ノ電沿線では駅から徒歩10分以内なのに月4万円台のワンルームのアパートもあるエリアです。
ただし2DK以上の広さのアパートはあまりないため家族で暮らしたい場合は一軒家を借りることが多くなります。
土地や中古住宅・新築住宅
土地は定期的に出るエリアです。年をとって住むのには不便だと感じるところが増えて引っ越す人や、親がなくなり代替わりしたタイミングで土地を売って引っ越す人が定期的にいるためです。
また広い昔からの家で引っ越して土地を売り出す場合は、面積が広いので土地を分割して30~50坪ほどにして売り出していることもあります。
稀に新築住宅を建てて建売をしていることもあります。
土地の資産性
江ノ電「極楽寺駅」から近く、更に面している道路の幅が4メートル以上の場合は資産性が高い土地です。
しかし谷戸の奥だったり車ではいけないような狭い道の土地はかなり値下がる傾向にあります。
極楽寺に限らず江ノ電沿線に多いのですが、家が古くなって家を壊しても入口が江ノ電の線路を超えないといけなかったり、道路幅は建築基準法に適してなかったりして、家を建て替えれない土地があり、そういう土地はどうしても資産価値が落ちていきます。
リフォーム・リノベーションしか出来ないため、中途半端に古い家は敬遠されます。
鎌倉市極楽寺の普段の生活環境
鎌倉市極楽寺の普段の生活環境について紹介します。
小中学校
小学校は極楽寺駅から徒歩3分ほどの同じ町内にあるため、通学は非常に楽です。
中学校は2km以上離れた御成中学校となり、通学はやや不便です。江ノ電で通っている生徒もいるようですが、基本的には徒歩通学です。
公共交通手段
公共交通機関は江ノ電「極楽寺駅」しかありません。極楽寺はバスも通っていません。
そのためバイクや電動アシストサイクルを利用している人も多いエリアです。
極楽寺の普段の買物・スーパーマーケット情報
極楽寺には、食品を扱うお店がほぼありません。
食品や日用消耗品の買物は鎌倉駅前の東急ストアや元町ユニオン、紀ノ国屋というスーパーマーケット、藤沢方面なら江ノ電「江ノ島駅」近くの「やまか江の島店」や「ハックドラッグ江の島店」、藤沢駅前のスーパーマーケットで買物をしてから帰宅するというのが一般的です。
車を持っている人なら七里ガ浜東にある西友や笛田にある「そうてつローゼン」や「たまや鎌倉手広店」などを利用することも多いです。
ただし七里ヶ浜の西友は小型店で品揃えは良いとは言えません。
ただ車で向かうにしても渋滞に巻き込まれることが多い鎌倉のため、一般的な地方に比べて気軽に車で買物に向かうということが少ないのが鎌倉です。そもそもイオンのような大型の総合スーパーマーケットは、鎌倉には非常に少ないです。実際大船方面しかありません。
ドラマ「最後から二番目の恋」で中井貴一さんが夜に極楽寺駅から出てくるシーンでスーパーマーケットのレジ袋をぶら下げていることが多いですが、極楽寺では買物が出来ないので、鎌倉駅前で買物をしてから帰宅していることが考えられるシーンです。
コンビニ
極楽寺にはコンビニがないためスーパーマーケット同様、鎌倉駅や藤沢駅などの駅前のコンビニを利用して帰宅する人が多いです。
一番近いコンビニは、住んでいる場所によって異なりますが、坂ノ下にあるローソン(極楽寺駅から徒歩10分ほど・帰りは坂道を割とキツい坂道を上る)か、江ノ電「稲村ヶ崎駅」近くのセブンイレブン(比較的平坦だけど約1kmの距離)です。
コンビニを日々利用したい人には非常に不便なエリアです。
私個人は、千葉県や埼玉県などに住んでいたことがあり、コンビニに行くにも車で向かうことが多かったですが、それはコンビニに大型の駐車場があって駐車しやすかったからです。
極楽寺駅近いコンビニは駐車場はあるものの数台しか止められず、道も狭いので行きにくいというのが現状です。
極楽寺の住みやすさ・住むのにおすすめの人
極楽寺が住みやすいかどうか、それは人にもよりますが、住みやすさの定義で考えると、微妙なエリアかもしれません。というより鎌倉とイメージするエリア自体が住みやすさだけで考えれば微妙なエリアです。
その中で極楽寺は特に住みやすさという意味では他の鎌倉の地域よりもマイナス面が大きいエリアです。
その上でどういう人におすすめかと言えば、下記に当てはまる人です。
- 極楽寺というブランドに住みたい人(ドラマにあこがれて)
- 江ノ電沿線でアパートが安いところに住みたい人
- 車のない生活で大丈夫な人
- 谷戸の静かなところで暮らしたい人
- 山間に暮らしたい人
極楽寺は、ドラマ「最後から二番目の恋」や映画・漫画「海街diary」、古くはドラマ「俺たちの朝」などで描かれており、その生活にあこがれて住みたいと思う人は割と多いようです。
極楽寺も海は近いと言えば近いですが、海の近くなら長谷や坂ノ下、材木座の方がおすすめです。
また漫画「海街diary」3巻の電子版136ページ・137ページで極楽寺の谷戸に住む姉妹が坂ノ下で買物(力餅家という和菓子店)をした後に姉が極楽寺坂切通(坂道)を上りたくなくて、(恐らく)江ノ電で帰りたい雰囲気を醸し出しているのは、ショックでした。
Googleマップで力餅家から極楽寺駅近くの江ノ電の上にかかる橋までは下記の通りです。
江ノ電「長谷駅」まで戻って江ノ電に乗る方が時間もかかりますが、それでも江ノ電で帰りたいと思わせる極楽寺坂切通のようです。何度か歩いたことがありますが、たまになら問題ない坂道だと思うのですが…
ただし極楽寺はバイクがあれば鎌倉の有名観光スポットに行く場合、非常に便利なエリアですし、買物もそれほど大変ではありません。
駐車場のないアパートが多いですが、バイクは停められることが多いのでバイクを購入すれば暮らしやすくなります。
谷戸の奥には住みたいとは思いませんが、谷戸の中間くらいまでの場所なら暮らしてみたいと思わせる場所です。
以上、極楽寺についてでした。
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