鎌倉市高野は、北鎌倉(山ノ内)の北側、大船の東南側に位置する高台にあるエリアです。
1960年代から宅地造成が進み1974年以降に大きく造成が進み住宅街となりました。
笹目町についで面積が小さい町ですが、居住可能範囲で見れば鎌倉市で最小の町です。
六国見山森林公園に面しており、公園(ハイキングコース)への入口が数か所あります。
切通が2ヶ所あり、鎌倉七口の切通よりも切通らしい景色を楽しめます。
鎌倉市高野 基本情報
- 人口:約900人
- 世帯数:約330世帯
- 小学校学区:鎌倉市立小坂小学校
- 中学校学区:鎌倉市立岩瀬中学校
- 土地平均価格(地価公示):458000円/坪~
- 土地資産性(5段階):3/5(普通)
- 安全性(5段階):4/5(普通)
- コンビニ:なし
- スーパーマーケット:なし
- 最寄駅:北鎌倉駅・大船駅
- 住みやすさ(5段階):2/5(低い)
土地価格について
鎌倉市高野でもエリアや条件等で土地の価格や資産性は異なります。
上記で表示してある価格は「鎌倉市高野 地価公示」等で検索して表示されることが多い土地の価格ですが、実際に販売されている土地は50~80万円くらいが多くなっています。
ただ鎌倉の他の町に比べて極端な価格差が出にくいエリアにはなっています。
安全性について
安全性は防犯面と災害面、そして交通が考えられます。
防犯面で言えば観光で訪れる人は極少数であり、訪れる人もほとんどが日本人のため安全と言えます。
災害面で見ると100~200年に1度の大地震を除き、5~10年周期で起こる台風などの土砂降りや震度3~5程度の地震で考えると危険なところはほとんどありません。
一部、森林近くで倒木により停電などが発生する可能性はありますが、それ以外は比較的安全なエリアです。
交通面で見れば昭和後半以降の住宅造成地域のため道幅も取られており、メインの道路には歩道もしっかりあるため、安全性が高いと言えます。
トータルでは5段階中4としています。
鎌倉市高野という街について
高野は、居住可能エリアで言えばほぼ造成された新興住宅地です。
住宅街に至るまではずっと上り坂で毎日歩くことを考えたら、少し不便なエリアと言えます。
丁目という括りがなく町の中でもそれほど特色がわかれていません。
強いて高野の町を分類すると下記のようにわかれます。
- 新興住宅地エリア
- 新興住宅地エリア以外
新興住宅地エリア
高野のほとんどが昭和期の高度経済成長期以降に作られた新興住宅地と言えるエリアです。
メインとなる道は広く歩道もあります。
なお高野台自治会館から入る宅地造成エリアは、住所としては高野ではなく、山ノ内・台・大船の混合エリアです。
新興住宅地エリア以外
高野でも新興住宅地が出来る前から住んでいた人がいますし、開発されなかったエリアがあります。
高野台バス停のロータリから高野の切通(大船の切通)と呼ばれる切通までの区間です。
ほとんど売り出されることがないエリアなのであまり関係ありませんが、道が細いので少しだけ不便に感じるかもしれません。
な大船高校の近くで細い道があり、そこも除かれるのでは?と思うかもしれませんが、その辺りは住所的に「大船」になるので違います。
高野陸橋が唯一の自動車が通れる道

高野陸橋の入口(大船高校入口交差点より)
高野の住宅街まで車で通行出来る道は、上記写真の高野陸橋と呼ばれる陸橋のみです。後は階段を上っていく人専用の道か切通かありません。
高野陸橋は1974年に竣工された橋で、橋の長さ自体は100メートルほどですが、住宅街に入るまでは概ね400メートルくらいは坂道が続き、更に奥まで行こうとすると約800メートルの坂道が続きます。
電動アシストサイクルで普通に上れるほどの傾斜なので急な坂道とまでは言いませんが、普通の自転車だとかなりキツい坂道です。
免許証返納後、1時間に1本しかないバスで生活出来るか考えて住むのが良いエリアです。
鎌倉市高野の不動産について
高野は不動産があまり一般には出回らないエリアです。
賃貸情報・アパートや賃貸マンション
アパートは若干ありますが、時期によってはほとんど出回ってないこともあるエリアです。
高野は「高野台自治会」による住民協定で基本的に共同住宅(アパート等の賃貸住宅)を建てることが出来ないため、今後も増えることはほぼないエリアと言えます。
稀に一軒家の賃貸は出ていますが、出ていない時期の方が多いです。
土地や中古住宅・新築住宅
土地はそれなりに余っており販売されていますが、ネット上にはあまり出回っていないエリアです。
代替わりで今後出ていく人もいるので土地は定期的には今後は出てくるようになると思われます。
土地の資産性
土地自体が高いエリアではないのですが、ここ最近は少し上昇傾向にあります。
しかし不便なエリアなので、土地の資産性が上がっていくことは期待出来ないでしょう。
鎌倉市高野の普段の生活環境について
鎌倉市高野の普段の生活環境について紹介します。
小中学校

鎌倉市立小坂小学校
小学校は鎌倉市立小坂小学校で一番遠い人でも徒歩15分ほどで、近い人なら徒歩5分ほどです。
中学校は鎌倉市立岩瀬中学校ですが、直線距離は近いもののぐるっと周るため徒歩20分くらいはかかります。
更に小学校・中学校ともに比較的長い階段の道を通っていく必要性があります。
中学校は切通などを通るショートカットコースもありますが、林の中を通るため暗くなれば危険ですし、暗くなくても1人だと少々怖く感じるでしょう。
公共交通手段
基本的にはバスのみで、大船駅行きです。しかしバスは朝夕を除き1時間に1本しかないため、不便な環境と言えます。
高野の町内のバス停は「高野台」と「大船高校」の2つがありますが、バス停までは一番遠い人で徒歩6~7分くらいです。
最寄駅はJR北鎌倉駅ですが、階段の道を通る必要性があり自転車やバイクでは向かうことは出来ません。
自転車で駅まで向かう人は大船駅を利用することが多いです。
高野の住宅街までずっと坂道でバスの本数が少ないため、同じような住宅街である住宅街である七里ガ浜東や西鎌倉と比べても公共交通機関に頼る生活は不便です。
もう少しバスの本数を増やすためには、街の人口が3000人を超えてこれば1時間に3本くらいになる可能性もありますが、1000人に満たない人口だと厳しいでしょう。
高野の普段の買物・スーパーマーケット情報
高野の町内にスーパーマーケットはありません。そもそも小売店がほとんどありません。

ドラッグストア「クリエイトSD」
普段の買物は大船駅周辺のスーパーマーケットか高野陸橋を降りたところの近くにあるドラッグストア「クリエイトSD」を利用することが多いです。
車がある人は大船駅方面か横浜市栄区方面の大型スーパーマーケットに方面に向かうことが多いようです。
コンビニ
高野の町内にコンビニはありません。今後も町内にコンビニが出来る可能性は人口的にも住民協定的にも難しいです。
最寄りのコンビニは高野陸橋を降りたところの近くにある「ローソン 大船四丁目店」となります。
コンビニを利用する人は大船駅前近くのコンビニを利用してから帰宅することが多いようです。
住所がわかりにくい地域
電柱に住所など取り付けられている「街区表示板」ですが、高野にはありません。

街区表示板(例として稲村ヶ崎)
そのため現在の住所はどこなのかわかりにくいエリアになっています。
鎌倉市の町名称及び住居表示の実施状況でも未実施にはなっているものの、町を歩いていてまったく無い状態というのは鎌倉市でも珍しいと言えます。
未実施の町でも電柱広告とともに表示されていることが多いのですが、それだけ町に商業施設が無いことが伺えます。
高野の住みやすさ・住むのにおすすめの人
高野が住みやすいかどうか、それは人にもよりますが、住みやすさの定義で考えると、微妙なエリアかもしれません。というより鎌倉とイメージするエリア自体が住みやすさだけで考えれば微妙なエリアです。
その上で普段の買物環境を除けば比較的住みやすいと言えます。
その上でどういう人におすすめかと言えば、下記に当てはまる人です。
- 鎌倉市内に家を購入したい人
- 街の展望が良いところに住みたい人(海は見えない)
- 山の近くに住んで週末はハイキングに出かけたい人
- 週末は北鎌倉の寺社巡りをしたい人
- 横浜の栄区方面に車で通勤をする人
高野は「鎌倉に移住したい」という人が思い描く場所ではありません。本当に宅地造成された住宅街でしかありません。
ただし高台にあるので大船方面の街を眼下に見ることが出来る場所が数多くあります。
また「六国見山森林公園」という公園がありハイキングコースを通れば北鎌倉の明月院方面に抜けることも出来るので週末はハイキングを楽しみたい人にも良いかもしれません。
北鎌倉までは徒歩圏なので、週末は北鎌倉の寺社巡りを楽しみたいという人にも向いています。
通勤は車という人で大船方面や横浜市栄区方面に通うという人にも良いでしょう。ただし小規模な渋滞が発生しやすいエリアなので時間に余裕を持って通うことが前提となります。
以上、高野についてでした。
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