名越隧道は、鎌倉市大町5丁目と逗子市小坪7丁目にまたがる、元々は素掘りトンネルだったと考えられているトンネルです。
三浦半島で最初に作られたトンネルだと考えられており、文化財的な価値もあるため「土木学会 選奨土木遺産」にも登録されています。
名越隧道の詳細とアクセス方法
- 読み方:なごえずいどう
- 通称:-
- 管理団体:神奈川県
- おおよその住所:〒248-0007 神奈川県鎌倉市大町5丁目
- TEL:0467-79-2891(神奈川県道路都市課)
- 構造:アーチ
- 内装の種類:覆工・コルゲート巻き
- ランプの種類と数:恐らくナトリウム灯/12前後
- 建設年:1882年工事開始・1883年竣工
- 車椅子通行可否:基本的に不可ではないが非常に危険
- 自動車通行可否:通行可(実質的に自動車専用)
鎌倉市の中で県道にあるため鎌倉市の管理化にはないトンネルです。
名越隧道へのアクセス方法(鎌倉市側)
- 鎌倉駅(東口)から徒歩約30分(約1.8km)
- 鎌倉駅東口から京急バス「鎌31系統」緑ヶ丘入口行きに乗車、名越坂停留所下車・徒歩約1分
最寄りのバス停名が「緑ヶ丘入口」から「名越坂」に2022年から変更になっています。
名越隧道の注意点・備考
歩道がなく交通量も多い道路のため、実質的には自動車専用のトンネルと言えます。
自転車で通る人はいますが、歩いて通る人はほぼおらず、並走している徒歩の場合は「新名越隧道」を通るようになります。
歩いて渡ることは道路標識から禁止はされていませんが、歩道がなく道幅の広くないため非常に危険です。特に黒い服装だと気づかずにはねられる可能性が非常に高いです。
身の安全のために歩いて渡ることはおすすめしません。
並走するトンネル3つ
名越隧道には3つの並走するトンネルがあります。
- 新名越隧道:すぐとなりを走る上り線(逗子市から鎌倉市)
- 名越送水管路ずい道:水道専用(大正時代に竣工)
- 名越トンネル:JR横須賀線の線路上のトンネル
名越隧道は下り線(鎌倉市から逗子市)専用のトンネルです。
上記写真で左側が「名越隧道」、右側が「新名越隧道」となっています。
名越隧道の歴史・由緒
- 1882年(明治15年):新道を公的に建設して欲しい旨の陳情が出されたが許可されず
- 1882年後半:小坪村の高橋安行、久木村の松岡富道の2名が発起人となり、三浦半島各町村を巡って賛同者を募り、21村の64名から代表10名を選び「名越新道開鑿委員会」が発足。工事は鎌倉大町(名越)側から始められる
- 1883年:竣工
- 1886年3月~1887年6月頃:建設費不足のため通行料を徴収
- 大正時代:恐らくこの頃にレンガ積みのトンネルに改装された
- 昭和時代(推定):逗子側がコンクリート等で10メートルほど延長される
- 2009年:土木学会 選奨土木遺産に登録される
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